2025シーズン限りで数年続いたF1のレギュレーションが一区切りとなり、2026年は新規定で新たな戦いがスタートする。
キャデラックが加わり全11チームに拡大し、パワーユニットはレッドブル・パワートレインズがフォードとタッグを組み、さらにはアウディが加わる形に。一方でアルピーヌが自社製PUではなく、メルセデスPUのカスタマーとして参戦。5メーカーがPUを供給する状況となっている。
2024年と2025年に続き、2026年も年間24レースで過去最多タイの戦いとなるはずだった。だが2026年3月14日、中東情勢が不安定化していることもあり、第4戦バーレーンGP、第5戦サウジアラビアGPが開催見送りと発表された。そのため、22レースで実施される見通し。
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中国政府は1990年代、F1レースの開催に向けて動き出し、1996年に中国南部、広東省珠海市に珠海国際サーキットを開設した。
1999年には一度F1カレンダーに追加されるも、珠海のトラックはFIAの基準を満たしていなかったことから、レースはキャンセルとなる。
新しいサーキットの開設を模索し、マカオグランプリ主催者のサポートを受ける形で2002年に上海国際サーキットは誕生した。中国GPとしてF1の開催は2004年からとなり、初年度はルーベンス・バリチェロが勝利。翌2005年はフェルナンド・アロンソが制した。だがこの2005年はターン10にある排水溝の蓋が外れ、それを踏んだマクラーレンのファン・パブロ・モントーヤがリタイアに至るという出来事がハイライトとなった。2006年にはミハエル・シューマッハが表彰台の頂点に立つ。7度の王者がF1で勝利した、最後のレースとなっている。
中国GPの開催は2008年まで日本GPの前後に組まれていた。しばらく秋開催だったものの、2009年からは春にお引越しとなる。
そして2011年、上海国際サーキットは各所での地盤沈下という問題も明るみになったが、改修により開催契約は2017年まで延長となった。その一方では中国GP開催について、サーキット建設費が高額だったことから、採算がまったく取れない赤字状態が続いていたとも伝えられていた。開催継続について様々な議論もあったが、2017年9月には開催が2020年まで延長となる。
新型コロナウイルスの世界的流行により、2020年のF1は開幕が7月まで後ろ倒しになる未曾有の状況に。中国GPについても2020年は中止を余儀なくされた。翌2021年もキャンセルとなり、2022年は感染症対策の入国制限がクリアできないことから開催は見送りに。2023年も入国制限が緩和されず、4年連続で中国GPが中止となった。
2024年はついに第5戦中国GPとして、2019年以来5年ぶりの復活。2022年からF1で戦っている地元出身チョウ・グァンユの存在もあり、中国国内ではF1への関心がかつてないほど高まっていた。
2024年12月6日中国GPの開催が2030年まで延期になったと発表され、今後も序盤戦お馴染みのレースとなる見通し。
| 日時 | 内容 |
|---|---|
| 3月13日(金)12:30~ | フリー走行 |
| 3月13日(金)16:30~ | スプリント予選 |
| 3月14日(土)12:00~ | スプリントレース |
| 3月14日(土)16:00~ | 予選 |
| 3月15日(日)16:00~ | 決勝 |
Formula 1
上海の頭文字である上をトレースしたような形のサーキット。
コーナー数は全部で16。ターン1から2、3、4とリズミカルに右、左と曲がっていくセクションから、ターン6では低速のコーナーへ。セクター2区間は低速から高速まで幅広い特性のターンが設けられている。セクター3区間に入ると、ターン13から14までに至る1.2kmものロングストレートが最大のオーバーテイクポイントとなる。
ターン14でトラクション重視にしてから、その立ち上がり及びホームストレート上でオーバーテイクにかかるという駆け引きも有効だろう。
このコースは2019年からF1で使用されていなかったが、2024年にはピレリやF1への報告なしに、開催直前になってからコース路面を舗装をし直すというケースがあった。いざ本番になるとトラック上の摩擦係数が不明瞭かつ路面の一部には油分がにじみ出て、走行データを取るプラクティスでは各チームが四苦八苦した。
2025年に続き、新規定の2026年もシーズン最初のスプリントフォーマットということもあり、各チームは前年のデータと1度しかない60分のFPでどうセットバランスを合わせ込むのか、その作業に苦心することとなりそうだ。
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2025年のF1第2戦、中国GP決勝は2025年3月23日に行われた。
現地上海は土曜日から雨が降らず、晴れのドライコンディションでスタート時刻を迎えた。気温27℃、路面温度38℃となっている。
決勝では多くのドライバーが第1スティントにミディアムをチョイス。ランス・ストロール、オリヴァー・ベアマン、ピットレーンスタートのリアム・ローソンの3台がハードを選んでいる。
56周のレースがブラックアウトとなり、オスカー・ピアストリがトップでターン1に入っていく。9番グリッドの角田裕毅はセクター2区間に入って僚友イザック・アジャーを抜き、8番手に浮上してコントロールラインに戻っていた。
ピアストリがレースリーダーで2番手はランド・ノリス、3番手ジョージ・ラッセル、以下ルイス・ハミルトン、チャールズ・ルクレール、マックス・フェルスタッペン、アンドレア・キミ・アントネッリ、角田、アジャーの並びになった。
4周目、フェルナンド・アロンソのブレーキから火が出ていると、すぐ後ろのピエール・ガスリーが無線で報告する。アロンソはピットへと戻り、そこでレースを終えることになった。
トップ7が4強チームということもあり、ベスト・オブ・ザ・レスト8番手角田は前との間隔がやや開く状況に。DRSを使えない状況となるも、トレインの先頭で後ろがアジャー、エステバン・オコンという並びで戦況を進めることになった。
6番手走行フェルスタッペンもラップペースが上がらず、前のフェラーリ勢との差が広がっていく。フェルスタッペンとP8-9にいるレーシングブルズ勢のレースペースがほぼ同等という状況になっていう。
11/56周目、まずピットへ動いたのはガスリーで、ミディアムからハードにつないだ。角田、オコン、ジャック・ドゥーハンなども12周目タイヤ交換に入り、ハードにチェンジする。
アントネッリ、アジャーはその次の13周目にピットへと入った。角田はアンダーカット成功となり、アントネッリの前に出ることとなった。
Red Bull Content Pool
まだ第1スティントのまま粘り続けるドライバーはいるものの、上位勢は第2スティントのハードに変えた状態となった26/56周目の時点で、トップはピアストリ。4秒差でノリスが続き、その2秒後方に3番手ラッセル。その背後に4番手ルクレール、そこから2秒差で5番手ハミルトン、4秒後ろに6番手フェルスタッペンという間隔に。
第1スティント組のストロールとベアマンがその間にいるものの、フェルスタッペンの12秒後ろで角田が事実上のP7を走行する状況に。
アジャーはアントネッリをなかなか抜けずにいたこともあり、34/56周目にハードの第3スティントに移行する。
角田は36/56周目にピットへと入り、ミディアム、ハード、ハードとつないだ。ただしストロールが第1スティントのハードのまま粘り続け、36周目時点で自己ベストを出していることもあり、ハードタイヤはかなり持つことが証明される。
ここから第2スティント勢がピットに入るのか、それともそのままハードで最後まで走り切るのかが不明瞭な展開に。角田は43周目のターン14でドゥーハンをパスして、P14に浮上する。ライバル勢が軒並み第2スティントのままで粘り続ける状況となり、第3スティントに入っているレーシングブルズ勢は大きくトラックポジションを失った状況で、ひたすら前を追う。
すると46周目、ターン1のブレーキ時に角田のフロントウイング、右フラップ部分が突如破損する。これでレースペースも失い、ピットイン&フロントウイング交換を余儀なくされ、さらに大きくポジションを下げてしまった。
前方では4番手ルクレールとの差を5番手フェルスタッペンが詰めていき、残り5周からDRS圏内で戦う展開に。53/56周目のターン4でパスし、順位が入れ替わった。
Red Bull Content Pool
結局ピアストリがポールトゥウィンで同年の初優勝を果たした。2番手は9.7秒後方にノリスが入り、マクラーレン1-2となっている。3位ラッセルまでが表彰台に上がった。
4位フェルスタッペン、5位ルクレールと続き、2ストップのハミルトンは6位フィニッシュとなる。
オコンが7位、アントネッリ8位、アレクサンダー・アルボン9位、ベアマン10位と、軒並み1ストップ勢がポイントを手にした。
レーシングブルズ勢は2ストップが裏目に出て、アジャーが14位。角田は完走した中の最下位19位でレースを終えている。
なお、レース後の車検ではルクレールとガスリーが最低車両重量より下だったこと、ハミルトンのマシンはスキッド摩耗が確認され、この3人はいずれも失格処分となった。
このため、順位の入れ替わりが発生している。角田の最終順位も19位→16位となっている。
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1/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
2/ランド・ノリス/マクラーレン
3/ジョージ・ラッセル/メルセデス
4/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
5/エステバン・オコン/ハース
6/アンドレア・キミ・アントネッリ/メルセデス
7/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
8/オリヴァー・ベアマン/ハース
9/ランス・ストロール/アストンマーティン
10/カルロス・サインツ/ウィリアムズ
11/イザック・アジャー/レーシングブルズ
12/リアム・ローソン/レッドブル
13/ジャック・ドゥーハン/アルピーヌ
14/ガブリエウ・ボルトレート/キックザウバー
15/ニコ・ヒュルケンベルグ/キックザウバー
16/角田裕毅/レーシングブルズ
-/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
DSQ/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
DSQ/ルイス・ハミルトン/フェラーリ
DSQ/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月6日(金) ~7日(土) | 3月8日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月13日(金) ~14日(土) | 3月15日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 3月27日(金) ~ 28日(土) | 3月29日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月10日(金) ~ 11日(土) | 4月12日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月17日(金) ~ 18日(土) | 4月19日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月1日(金) ~ 2日(土) | 5月3日(日) |
| 第7戦 | カナダGP | 5月22日(金) ~ 23日(土) | 5月24日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 6月5日(金) ~ 6日(土) | 6月7日(日) |
| 第9戦 | バルセロナ・カタルーニャGP | 6月12日(金) ~ 13日(土) | 6月14日(日) |
| 第10戦 | オーストリアGP | 6月26日(金) ~ 27日(土) | 6月28日(日) |
| 第11戦 | イギリスGP | 7月3日(金) ~ 4日(土) | 7月5日(日) |
| 第12戦 | ベルギーGP | 7月17日(金) ~ 18日(土) | 7月19日(日) |
| 第13戦 | ハンガリーGP | 7月24日(金) ~ 25日(土) | 7月26日(日) |
| 第14戦 | オランダGP | 8月21日(金) ~ 22日(土) | 8月23日(日) |
| 第15戦 | イタリアGP | 9月4日(金) ~ 5日(土) | 9月6日(日) |
| 第16戦 | スペインGP | 9月11日(金) ~ 12日(土) | 9月13日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月24日(木) ~ 25日(金) | 9月26日(土) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月9日(金) ~ 10日(土) | 10月11日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月23日(金) ~ 24日(土) | 10月25日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月30日(金) ~ 31日(土) | 11月1日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月6日(金) ~ 7日(土) | 11月8日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月19日(木) ~ 20日(金) | 11月21日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月27日(金) ~ 28日(土) | 11月29日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月4日(金) ~ 5日(土) | 12月6日(日) |