2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。現行レギュレーションの最終シーズンとなる2025年も、同様に年間24レースとなる。
各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力する向きがある中、2025シーズンはどのようなシーズンになるのだろうか。
第2戦中国GP概要
南半球オーストラリア・メルボルンでの開幕戦を終え、F1は赤道を超えて中国・上海へと戦いの舞台を移す。
第1戦では土曜日まではドライコンディションが続くも、日曜日の決勝では雨による乱戦&サバイバルレースとなる中、ランド・ノリスが今季初勝利となった。2位マックス・フェルスタッペンが続き、初戦を終えた段階ながら昨季と同様にノリスvsフェルスタッペンの様相となっている。
第2戦は今季初のスプリントもあり、フリープラクティスは60分の1度しかない。上海では金曜から日曜にかけて、各チームがどうマシンバランスを合わせこんでいくのかが注目ポイントとなる。
雨のメルボルンでは荒れた展開になる中、F1デビュー戦となったメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリがP4フィニッシュだった。その一方、それ以外の若手たちはレースを最後まで走り切ることができず、いずれもがDNFとなった。他のヤングドライバーたちはこの中国GPでしっかり結果を示したいところだろう。
中国GPの成り立ち
Getty Images
中国政府は1990年代、F1レースの開催に向けて動き出し、1996年に中国南部、広東省珠海市に珠海国際サーキットを開設した。
1999年には一度F1カレンダーに追加されるも、珠海のトラックはFIAの基準を満たしていなかったことから、レースはキャンセルとなる。
新しいサーキットの開設を模索し、マカオグランプリ主催者のサポートを受ける形で2002年に上海国際サーキットは誕生した。中国GPとしてF1の開催は2004年からとなり、初年度はルーベンス・バリチェロが勝利。翌2005年はフェルナンド・アロンソが制した。だがこの2005年はターン10にある排水溝の蓋が外れ、それを踏んだマクラーレンのファン・パブロ・モントーヤがリタイアに至るという出来事がハイライトとなった。2006年にはミハエル・シューマッハが表彰台の頂点に立つ。7度の王者がF1で勝利した、最後のレースとなっている。
中国GPの開催は2008年まで日本GPの前後に組まれていた。しばらく秋開催だったものの、2009年からは春にお引越しとなる。
そして2011年、上海国際サーキットは各所での地盤沈下という問題も明るみになったが、改修により開催契約は2017年まで延長となった。その一方では中国GP開催について、サーキット建設費が高額だったことから、採算がまったく取れない赤字状態が続いていたとも伝えられていた。開催継続について様々な議論もあったが、2017年9月には開催が2020年まで延長となる。
新型コロナウイルスの世界的流行により、2020年のF1は開幕が7月まで後ろ倒しになる未曾有の状況に。中国GPについても2020年は中止を余儀なくされた。翌2021年もキャンセルとなり、2022年は感染症対策の入国制限がクリアできないことから開催は見送りに。2023年も入国制限が緩和されず、4年連続で中国GPが中止となった。
2024年はついに第5戦中国GPとして、2019年以来5年ぶりの復活。2022年からF1で戦っている地元出身チョウ・グァンユの存在もあり、中国国内ではF1への関心がかつてないほど高まっていた。
2025年はチョウがシートを喪失する形になったが、2024年12月6日中国GPの開催が2030年まで延期になったと発表された。
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レース開催日程・DAZN配信予定
第2戦 中国GP(スプリントフォーマット)
F1 第2戦 :中国GP / 上海・インターナショナル・サーキット
日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
---|---|---|
3月21日(金)12:30~ | フリー走行 | コメンテーター:浅木泰昭 解説:田中健一 |
3月21日(金)16:30~ | スプリント予選 | 解説:小倉茂徳 実況:サッシャ |
3月22日(土)12;00~ | スプリントレース | 解説:柴田久仁夫 実況:サッシャ |
3月22日(土)16:00~ | 予選 | 解説:笹原右京 実況:サッシャ |
3月23日(日)16:00~(配信開始15:20~) | 決勝 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
サーキット(上海・インターナショナル・サーキット)
DAZN
上海の頭文字である上をトレースしたような形のサーキット。
コーナー数は全部で16。ターン1から2、3、4とリズミカルに右、左と曲がっていくセクションから、ターン6では低速のコーナーへ。セクター2区間は低速から高速まで幅広い特性のターンが設けられている。セクター3区間に入ると、ターン13から14までに至る1.2kmものロングストレートが最大のオーバーテイクポイントとなる。
ターン14で抜きにかからず、ターン16手前のDRS検知ポイントを利用して、ホームストレート上でオーバーテイクにかかるという駆け引きも有効だろう。
このコースは2019年からF1で使用されていなかったが、2024年にはピレリやF1への報告なしに、開催直前になってからコース路面を舗装をし直すというケースがあった。いざ本番になるとトラック上の摩擦係数が不明瞭かつ路面の一部には油分がにじみ出て、走行データを取るプラクティスでは各チームが四苦八苦した。
2025年はシーズン最初のスプリントフォーマットということもあり、各チームは前年のデータと1度しかない60分のFPでどうセットバランスを合わせ込むのか、その作業に苦心することとなりそうだ。
2024年中国GPのレース結果
Getty Images
2024年のF1第5戦、中国GP決勝は2024年4月21日行われた。
現地上海は土曜日から雨が降らず、曇りのドライコンディションでスタート時刻を迎えた。
決勝では多くが第1スティントにミディアムをチョイス。17番グリッドのケビン・マグヌッセンのみがハードで、11番グリッドのランス・ストロール、18番グリッドのルイス・ハミルトン、19番グリッドの角田裕毅、ピットレーンスタートのローガン・サージェントの4台はソフトを選択している。
ブラックアウトとなり、フェルスタッペンがトップでターン1に入っていく。2番手フェルナンド・アロンソ、以下セルジオ・ペレス、ランド・ノリス、オスカー・ピアストリ、ジョージ・ラッセルの順番でコントロールラインに戻ってきた。角田裕毅はオープニングラップで3台抜き、16番手で2周目に入っている。だがここからは15番手僚友ダニエル・リカルドの背後、トレインで走行することに。
ペレスは5/56周目のターン6でアロンソのインを突き、2番手に浮上した。レッドブル1-2ながら、この時点でトップのフェルスタッペンはすでに4秒前という状況になり、さらに独走状態へと持ち込んでいく。
9/56周目に入るタイミングで、ニコ・ヒュルケンベルグ、角田、チョウの3台が最初のピットインとなった。ここで角田はソフトからミディアムに変更している。
ここから続々とタイヤ交換を行うドライバーが続出してくる。角田は新品ミディアムでのペースが良かったこともあり、アレクサンダー・アルボンの前に出ている。
1-2のレッドブル勢は14/56周目にダブルピットストップを行い、両車ミディアムからハードにつないだ。
20/56周目でまだピットに入っていないのはノリスとルクレールのみ。1ストップを視野に入れてのロングスティントを続けている。
角田は20周目のターン15で、6周ぶんフレッシュなミディアムである僚友リカルドに抜かれ、この時点の15番手となっている。
21周目のターン11奥でバルテリ・ボッタスがマシンストップ。これでセクター2&3はイエローフラッグとなり、ここからバーチャルセーフティーカーに突入する。ノリスはコントロールライン上でピットに入れず、ルクレールはピット入口に間に合い、ハードに変更した。ノリスは次の23周目にようやくピットイン。VSC継続中だったため、ノリスも得をした展開となった。
ボッタスのマシン除去に時間が掛かっていることもあり、23/56周目の途中にVSCからセーフティーカーに変更となった。この決定を受けて、SCの隊列が組まれる前にピットインを行うマシンが一気に増える。角田もここでピットに入り、ハードの第3スティントに移行した。フレッシュなハードを装着して15番手となっている。
セーフティーカーの隊列が組まれ、フェルスタッペンがトップ。そこからノリス、ルクレール、ペレス、カルロス・サインツ、アロンソ、ラッセル、ピアストリ、リカルド、ストロールという並びになった。
セーフティーカーエンドとなり、27/56周目からローリングスタートで再開。その直前、26周目のターン14では、ストロールがリカルドに追突するというまさかの状況となった。両者マシンにダメージを負い、その前にいたピアストリも接触の被害を受けている。
再開後、角田は13番手までポジションを上げた。だがこの直後、27周目のターン6でマグヌッセンに左フロントを当てられてスピン。角田のマシンは右リアタイヤがパンクしており、これで角田はリタイアを余儀なくされた。レースはすぐさま再度セーフティーカーとなる。
ターン14にデブリが落ちていることから長めのセーフティーカーとなり、32/56周目からレース再開となった。
ここからは大きなアップダウンはほぼ起きず、トップのフェルスタッペンはクルーズ状態に。2番手ノリスとの差をどんどん広げていく。
レース中盤にはSCで各ドライバーの間隔が詰まったにもかかわらず、結局ノリスとの差を13.7秒まで広げてフェルスタッペンが同年の4勝目をマークした。キャリア通算58勝(当時)となっている。
2位はノリス、キャリア15度目の表彰台で、当時F1未勝利ながら最多の表彰台登壇の単独記録を伸ばしている。3位はペレスとなり、同年4度目の表彰台に上がった。
4位ルクレール、5位サインツ、6位ラッセル、7位アロンソ、8位ピアストリ、9位ハミルトン、10位ヒュルケンベルグまでが入賞となった。
第5戦中国GP・決勝結果
1/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
2/ランド・ノリス/マクラーレン
3/セルジオ・ペレス/レッドブル
4/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
5/カルロス・サインツ/フェラーリ
6/ジョージ・ラッセル/メルセデス
7/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
8/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
9/ルイス・ハミルトン/メルセデス
10/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
11/エステバン・オコン/アルピーヌ
12/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
13/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
14/チョウ・グァンユ/キックザウバー
15/ランス・ストロール/アストンマーティン
16/ケビン・マグヌッセン/ハース
17/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
-/ダニエル・リカルド/RB
-/角田裕毅/RB
-/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
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直近のDAZN番組表(F1)チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |