2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。現行レギュレーションの最終シーズンとなる2025年も、同様に年間24レースとなる。
各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力する向きがある中、2025シーズンはどのようなシーズンになるのだろうか。
第11戦はオーストリア。初夏にお馴染みとなったシュピールベルク、レッドブルリンクでの戦いとなる。
前レース、第10戦カナダGPではジョージ・ラッセルがポールポジションを獲得し、決勝レースではそのままトップチェッカーを受け、ポールトゥウィンとなった。2025年においては4人目のウィナー誕生となっている。
2位にはマックス・フェルスタッペン、3位には18歳のルーキー、アンドレア・キミ・アントネッリが入り、キャリア10戦目で初表彰台となった。
4位はオスカー・ピアストリとなったが、残り4周のホームストレート上ではランド・ノリスがピアストリに追突し、ピアストリはそのままP4。ノリスは完走扱いながらリタイアを余儀なくされ、土壇場でノーポイントとなってしまった。
これでポイントランキングでは首位ピアストリ(198点/5勝)、2位ノリス(176点/2勝)と、差がより開いてしまった。何よりノリスにとって大きな痛手だったのが、チーム内での序列やアドバンテージをここから自身優先に引き戻すのが難しくなってしまったこと。チーム内争いがそのまま今季のチャンピオンシップに直結していることもあり、一気に余裕のない状況へ。一方でピアストリとしては4位フィニッシュだったものの、いかなる状況でも冷静なところを示しただけに、初の王座に向けて勢いを付けたとの見方もできる。
レッドブルの角田裕毅はカナダGPではFP赤旗時の違反で10グリッド降格を受けてしまい、最後尾からのスタートとなってしまった(2台ピットレーンスタートを選んだため18番グリッド)。決勝ではP12まで押し上げるも、前方のグリッドからスタートしたエステバン・オコン、カルロス・サインツと同一のストラテジーだったこともあり、ワンストップが追い風にはならなかった。
次のオーストリアGPでは上位勢それぞれのライバル争いが必見となる。また、ペナルティポイント11で出場停止リーチ状態のフェルスタッペンにとっては、このオーストリアGPまではペナルティなしで乗り切る必要がある。
角田にとってもレッドブル加入9戦目となり、そろそろ上位勢に食い込むような戦いができると示したいところ。
レッドブルリンクは1周65秒ほどの短いトラックであり、それだけに他車との差がつきにくいコースでもある。第11戦オーストリアGP、第12戦イギリスGPと2週連続開催となる中、レッドブルリンクで各チームの力関係に変化は生じるのか注目だ。
Red Bull Content Pool
| 日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
|---|---|---|
| 6月27日(金)20:30~ | フリー走行1回目 | コメンテーター:浅木泰昭 実況:サッシャ |
| 6月28日(土)0:00~ | フリー走行2回目 | 解説:柴田久仁夫 実況:サッシャ |
| 6月28日(土)19:30~ | フリー走行3回目 | 解説:柴田久仁夫 田中健一 |
| 6月28日(土)23:00~ | 予選 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 6月29日(日)22:00~(配信開始21:20~) | 決勝 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
(C)DMM.com
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DAZN/Getty Images
レッドブルリンクは1周が4.318kmと距離が短いこともあり、最速ラップは65秒ほど。予選Q1ではトラックに出たマシンによる渋滞が起こることも。
予選時にはちょっとしたミスでタイムを落とした場合、グリッド順が大きく変わる可能性もある。それだけに、ドライバーにとってはミスなく予選時から前方のポジションを確保したいところ。トラフィックを避けながらアタックラップに入るタイミングも重要となる。
決勝のDRSゾーンは3カ所設定されており、各セクションでオーバーテイクのチャンスが訪れることになる。中でもストレートエンドのターン3でインを突けるかどうかが大きなポイント。ここは長い上り坂のてっぺんとなっており、ここでの積極果敢なブレーキ勝負は要注目。見応え十分の飛び込みが散見される。
また、2022年にグランドエフェクト要素が強まってからは、2つのDRS区間を利用して近づいてからターン3の立ち上がりをトラクション重視にして、ターン4で仕掛けるという展開も多く見られるようになった。
高速と低速の特性をうまく複合させた、チャレンジングなコースでもある一方、オーストリアカラーのあしらいが特徴であるターン9~10はトラックリミットの違反が取られやすいことから、その点は留意が必要となる。
2024年決勝ではタイトル争いの直接的なライバルであるランド・ノリスに対して、ターン3でマックス・フェルスタッペンがドアを閉める形でブロックし、両者大きく順位を落とすというシーンがあった。
なお、2025年オーストリアGP決勝日である2025年6月29日、『F1』公式はオーストリアGPの開催について、2041年までの長期契約が正式に決まったとアナウンスしている。
Getty Images
2024年のF1第11戦、オーストリアGP決勝は2024年6月30日行われた。
現地シュピールベルクは一時日曜日の雨予報があったものの、晴天のドライコンディションでレース開始時刻を迎えた。気温29℃、路面温度48℃で、風はやや強めとなっている。
第1スティントに19人のドライバーがミディアムを選択。ピットレーンスタートのチョウ・グァンユのみがハードを選んでいる。
71周のレースがブラックアウトとなり、マックス・フェルスタッペンがトップでターン1に飛び込んでいく。ターン3のブレーキング勝負で接近戦が多発し、このオープニングラップではチャールズ・ルクレールに接触があり、すぐさまピットに入ってフロントウイングを交換している。
フェルスタッペン、ランド・ノリス、ジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトン、カルロス・サインツ、セルジオ・ペレスの順番でオープニングラップを終えた。
14番グリッドの角田裕毅は混戦状態で少しポジションの上下動はあったものの、2周目のターン1でフェルナンド・アロンソをパスし、13番手に浮上した。
12/71周目から徐々にタイヤ交換を済ませるドライバーが出てくる。VCARBはダニエル・リカルドが12周目にピットに入ってタイヤ交換。一方で角田はタイヤのストックに余裕がないことから、ミディアムの第1スティントを引っ張るという流れになった。
トップのフェルスタッペンは16/71周目に入ると、2番手ノリスとの差を6秒まで広げ、コントロールしながら周回を続ける。
角田は22/71周目にピットに入り、ハードにつないだ。P16でトラックに復帰している。
Red Bull Content Pool
30/71周目にはほぼ全車がタイヤ交換を終え、トップはフェルスタッペン。7秒後方に2番手ノリス、そこから4秒差で3番手ラッセル、以下サインツ、ハミルトン、オスカー・ピアストリ、ペレスという並びになっている。
40周目が近づくと、ここで第3スティントに入るドライバーが徐々に出てくる。ここからは何かがない限り、71周のファイナルラップまで走り切る流れとなった。
角田も45/71周目にピットに入り、ミディアム、ハード、ハードとつないだ。
フェルスタッペンとしてはノリスとの差を見ながらペースコントロールしている状況だったが、ここから戦況が大きく一変する。52/71周目に王者はピットインを行い、2番手ノリスもそれに合わせてピットに入る。ここでレッドブルのピット作業に少し時間がかかったため、7秒あった両者の差が2秒まで縮まった。
ピットアウト後のターン4でフェルスタッペンはブレーキをロックさせたこともあり、ノリスはどんどん差を詰めていく。ここから事実上のマッチレースとなる。
59/71周目のターン3でノリスがインに入って仕掛けるも、止まりきれずオーバーラン。ポジションは引き続きフェルスタッペン-ノリスとなった。
64周目のターン3でノリスが再度仕掛け、フェルスタッペンの左リアとノリスの右フロントが接触。これで両者ダメージを負い、ピットインが必要となった。2台が大きく順位を落とす結果となってしまう。
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ノリスにはその前からトラックリミット違反で審議になっていたこともあり、ここでさらに5秒加算となった。その後、ノリスは無念のリタイアを選択している。フェルスタッペンはピットアウト後、P5でトラックに復帰した。
3番手だったラッセルがこれで一気にトップ浮上。その後ろではサインツを交わしてピアストリが2番手に上がり、2.5秒前方のラッセルを追う展開となった。
だがこのままラッセルが逃げ切り、2024年の初優勝を果たしている。2022年サンパウロGP以来キャリア2勝目(当時)となった。また、メルセデスとしてはゼロポッドを辞めてから、待望の初勝利でもある。
2位ピアストリ、3位サインツまでが表彰台に上がった。4位ハミルトンとなり、終盤の接触でポジションを下げたフェルスタッペンは5位フィニッシュとなった。
6位ニコ・ヒュルケンベルグ、7位ペレス、8位ケビン・マグヌッセン、9位ダニエル・リカルド、10位ピエール・ガスリーというトップ10の並びになっている。
角田は14位フィニッシュとなった。
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1/ジョージ・ラッセル/メルセデス
2/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
3/カルロス・サインツ/フェラーリ
4/ルイス・ハミルトン/メルセデス
5/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
6/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
7/セルジオ・ペレス/レッドブル
8/ケビン・マグヌッセン/ハース
9/ダニエル・リカルド/VCARB
10/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
11/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
12/エステバン・オコン/アルピーヌ
13/ランス・ストロール/アストンマーティン
14/角田裕毅/VCARB
15/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
16/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
17/チョウ・グァンユ/キックザウバー
18/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
19/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
20/ランド・ノリス/マクラーレン
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |