2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。現行レギュレーションの最終シーズンとなる2025年も、同様に年間24レースとなる。
各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力する向きがある中、2025シーズンを制するのはどのドライバーになるのか。
2025年のF1は6レースを消化した。マイアミGPではオスカー・ピアストリが冷静なレース運びを見せ、今季4勝目をマーク。6戦4勝となり、ポイントリーダーとしてのアドバンテージをさらに広げた。
僚友ランド・ノリスはピアストリを追いかけたものの届かず2位。F1キャリアの優勝回数でもピアストリが6勝、ノリスが5勝と、勝利数でも後輩に抜かれてしまった。
ポイント的には1位ピアストリ(131点)、2位ノリス(115点)、3位マックス・フェルスタッペン(99点)となっている。
マイアミGPの次は中1周でイタリアへと渡り、第7戦エミリア・ロマーニャGPを迎える。F1は第7戦エミリア・ロマーニャGP、第8戦モナコGP、第9戦スペインGPとトリプルヘッダーでの開催。モナコだけは例外となるが、例年イモラ及びバルセロナで大型アップデートを持ち込むチームが多い。それだけに序盤戦で多くのデータを収集し、各チームが車体のどこにテコ入れするのかがイモラでは大きな見どころとなりそうだ。
レッドブルの角田裕毅はマイアミGPにおいて、スプリント6位、決勝10位と土日立て続けにポイントを掴み取った。予選では3戦連続でQ3進出を果たすも、Q3では上位勢の中に割って入っていけず、決勝では入賞圏内の当落線上を競うという状況が続いている。
マイアミでフェルスタッペンに入れたアップデートの新フロアは、このイモラで角田にも投入される見通し。それだけに角田はマシンバランスの変化をいち早く理解し、上積みをしっかり活かしながら予選で前のグリッドを手にできるかがカギとなる。
開催地イタリアはフェラーリ、レーシングブルズのお膝元でも知られる。ミラノ在住の角田にとってもこのイモラはホームレースという位置付けだ。それだけに結果を示したいところ。
果たしてマクラーレンはこのままチャンピオンシップで一強体制を加速させてしまうのか。それとも待ったをかけるチームが現れるのだろうか。ここで勢力図に動きがあるのか注視したい。
Getty Images
イモラのトラックは1953年に完成。反時計回りに周回するコースで、当初は高速コースとしての特性が際立っていた。
1974年にバリアンテ・アルタ、1981年にはアクア・ミネラリとシケインが追加された一方で、ホームストレートを通過後左へと緩やかにカーブするタンブレロは、高速コーナーという側面を持つことから、レース中のクラッシュも散見された。
1987年にはネルソン・ピケが予選で事故を起こし、1989年にはゲルハルト・ベルガーがクラッシュしてマシンが炎上するという事態に。1992年にはリカルド・パトレーゼもこの区間でアクシデントから負傷している。
そして1994年のサンマリノGP予選ではタンブレロを抜けた先にあるヴィルヌーブコーナーでローランド・ラッツェンバーガーが事故死。決勝ではタンブレロのコンクリートウォールにアイルトン・セナが激突し、2日連続で死亡事故が起こってしまう。1994年の同レースは“F1史上最大の悲劇”や“呪われた週末”と称され、モータースポーツにおける安全面の重要性が今一度見直される転機となった。
1995年からはタンブレロコーナー、ヴィルヌーブコーナーに低速のカーブが設けられ、高速サーキットとしての特性は薄まった。その後2006年までサンマリノGPは開催されたが、2007年よりイモラは老朽化に伴う改修工事に入り、この年以降F1のカレンダーから外れてしまう。
2016年にはモンツァのF1開催契約が切れる見通しから、イモラは今一度F1開催を目指して立ち上がったものの、モンツァの契約更新が決まり、イモラのF1開催は見送られることとなった。そして2020年は新型コロナウイルスによる未曾有の事態に伴い、1国2レース開催が不可という条件が適応外に。2020年第13戦エミリア・ロマーニャGPの舞台として、実に14年ぶりとなるF1開催となった。
イモラでのF1レースは2020年に続き2021年は第2戦として、2022年は第4戦として、そして2023年は第6戦にセットされ、4年連続の開催に。だが2023年は実施直前の5月17日、当地エミリア・ロマーニャ州が大雨の影響による、深刻な水害被害が出ていることから開催がキャンセルとアナウンスされた。
2024年はイモラで2年ぶりのF1レースが実施となり、ラッツェンバーガーとセナがこの世を去ってから30年という節目の年での開催となった。
そして続く2025年もエミリア・ロマーニャGPは第7戦としてセットされている。
| 日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
|---|---|---|
| 5月16日(金)20:30~ | フリー走行1回目 | 解説:田中健一 コメンテーター:浅木泰昭 |
| 5月17日(土)0:00~ | フリー走行2回目 | 解説:小倉茂徳 実況:サッシャ |
| 5月17日(土)19:30~ | フリー走行3回目 | 解説:柴田久仁夫 田中健一 |
| 5月17日(土)23:00~ | 予選 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 5月18日(日)22:00~(配信開始21:20~) | 決勝 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
DAZN/Getty Images
サーキット1周の長さは4.909kmで、ターンは19まで存在。周回数は63となる。
かつては高速サーキットとして知られたイモラだが、前述のとおり不幸なアクシデントを受け、1990年代半ばからは短い直線とシケインを組み合わせた特性のコースとなった。要所でのブレーキング、そしてバンピーな縁石に乗り上げないコース取りなどがポイントとなる。
イモラは伝統的に抜きどころが少ないサーキットでもあり、その傾向は14年ぶりのF1開催となった2020年も同様だった。それだけに予選時のグリッド順、そしてトラフィックを避けるタイヤ交換のタイミングなど、各チームの戦略性が大きく問われることになる。また、コース上での接近戦が多発するため、決勝ではセーフティーカーが入る可能性も十分にある。
DRS区間はホームストレートに設定されており、最終コーナーのバリアンテバッサからホームストレート、そしてタンブレロシケインへの飛び込みが最大の仕掛けどころとなる。2021年にはバルテリ・ボッタスとジョージ・ラッセルがコース幅の狭いターン1のDRS区間で接触し、両者もつれながら激しくクラッシュするという事例も起こった。
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2024年のF1第7戦、エミリア・ロマーニャGP決勝は2024年5月19日に行われた。
現地イモラはF2のレース2から引き続き晴天、ドライコンディションでレース時刻を迎える。
決勝ではグリッドのトップ10含む多くのドライバーが第1スティントにミディアムをチョイス。11番グリッドのセルジオ・ペレスがハードを選んでいる。
レースがブラックアウトとなり、マックス・フェルスタッペン、ランド・ノリス、チャールズ・ルクレール、カルロス・サインツ、オスカー・ピアストリと上位勢はグリッド順のままでターン1に入っていく。7番グリッドの角田裕毅はP9にポジションを落としてオープニングラップを終えた。
イモラはコース幅が狭く、ポジションの上下動があまり起きずにトレイン状態で周回を重ねていく展開となる。
トップから7番手ルイス・ハミルトンまでの上位勢はレースペースが速く、8番手ニコ・ヒュルケンベルグは8/63周目に入るとその差は4秒まで開いた。そのすぐ後ろの9番手角田は、なかなかハースのマシンが抜けずに耐える状況となる。
すると9/63周目には後方の複数台がピットに入り、早くもタイヤ交換を済ませるドライバーが出てきた。
角田も13/63周目にピットへと入り、ミディアムからハードへとつないだ。ピットアウト後はクリーンエア状態でラップペースを上げる。するとヒュルケンベルグはそれに合わせて14周目にピットイン。角田はアウトラップのセクター2、3で自己ベストペースで走り、ヒュルケンベルグの前に出ることに成功した。
22周目になると、角田はタイヤ未交換のままハードで粘っているローガン・サージェントに追いつき、ここからトレインに付き合う状況となる。角田の後ろにいるヒュルケンベルグとダニエル・リカルドも追いついてきた。
トップのフェルスタッペンは25/63周目にピットインを行い、ハードにチェンジ。
角田は26/53周目のターン2でサージェントを抜き、ようやくクリーンエアを取り戻す。33周目には第1スティント中のチョウ・グァンユをパスし、角田は事実上の8番手を競りながら、周回を重ねていった。
全車ピットインを終えた39/63周時点で、フェルスタッペンがトップ。7秒差で2番手ノリス、その3秒後方に3番手ルクレール、さらに2秒差で4番手ピアストリという順番に。
5番手サインツ、6番手ジョージ・ラッセル、7番手ハミルトンと続き、そこから24秒後方に8番手角田となった。多くのクルマがワンストップ作戦ということもあり、何もなければここから最後まで走り切る流れとなっている。
Red Bull Content Pool
ペレスはハードでのロングランから39周目にミディアムへとつないだこともあり、速いラップペースで追い上げてくる。角田は43/63周目ペレスに抜かれ、P9となった。前には上位勢しかいない状況下でもあり、角田はここから最後まで9番手を守れるかどうかがポイントとなる。
だが後ろからランス・ストロールが追い上げてきて、残り14周の49周目には角田とストロールの差が1秒以内に入った。50周目のターン2でポジションが入れ替わり、9番手ストロール、10番手角田となった。後ろの11番手ヒュルケンベルグとは5秒開いていることもあり、角田は無理せず1ポイントを獲りにいく流れとなった。
トップのフェルスタッペンは一人旅状態だったが、終盤が近づくとペースが落ちてくる。2番手ノリスがペースを上げて詰め、残り10周で両者の差は3秒まで縮まった。アンダーステアでフェルスタッペンが苦しんでいることもあり、ノリスは残り5周で1.5秒まで迫る。だがフェルスタッペンもペースを上げ、DRS圏内には近づけない状況が続いた。
結局フェルスタッペンが63周目のフィニッシュまで逃げ切りに成功し、2024年の5勝目をマーク。0.7秒差で2位ノリス、3位ルクレールまでが表彰台となった。
4位ピアストリ、5位サインツ、6位ハミルトン、7位ラッセル、8位ペレス、9位ストロールと続く。
角田は10位で同年4度目の入賞。上位5チームが誰もリタイアしない中でトップ10に食い込み、虎の子の1ポイントを手にしている。
Red Bull Content Pool
1/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
2/ランド・ノリス/マクラーレン
3/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
4/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
5/カルロス・サインツ/フェラーリ
6/ルイス・ハミルトン/メルセデス
7/ジョージ・ラッセル/メルセデス
8/セルジオ・ペレス/レッドブル
9/ランス・ストロール/アストンマーティン
10/角田裕毅/RB
11/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
12/ケビン・マグヌッセン/ハース
13/ダニエル・リカルド/RB
14/エステバン・オコン/アルピーヌ
15/チョウ・グァンユ/キックザウバー
16/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
17/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
18/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
19/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
-/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
(C)DMM.com
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| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |