2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。
現行レギュレーション最終シーズンとなる2025年は各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力している。
前年に続き、2025年も過去最多タイの全24戦となる見通し。
F1第21戦サンパウロGP 概要
近日公開予定
ブラジルGP(サンパウロGP)の成り立ち
Getty Images
ブラジル最大の都市・サンパウロに位置するインテルラゴス・サーキット(正式名称はアウトドローモ・ホセ・カルロス・パーチェ)。1930年代にサーキットが建設され、1972年にエマーソン・フィッティパルディがブラジル人初のワールドチャンピオンに輝いたことで、翌年から正式に「ブラジルGP」としてF1カレンダーに組み込まれた。F1開催の大きなキッカケとなったフィッティパルディは、73年・74年と連勝。母国のファンを大いに喜ばせる走りを披露した。
1978年と1981~89年の期間は、別のサーキットで「ブラジルGP」が行われたが、1990年に再びインテルラゴス・サーキットでの開催が復活。91年にはアイルトン・セナが深刻なギアボックスのトラブルを抱えながらも母国での初優勝を飾り、ゴール後に歓喜のあまり泣き叫ぶ無線が印象的なシーンとして語られている。
2004年以降は、シーズン終盤戦にスケジュールが組み込まれたことで、何度もタイトル決定の舞台になった。なかでも劇的な展開となったのが2008年の最終戦となったレースだ。タイトル争いを繰り広げていたハミルトンは5位以上、マッサは優勝した上でハミルトンが6位以下になることがチャンピオン獲得の条件だった。
予選ではポールポジションを獲得し、母国GPで息巻くマッサは序盤からトップを快走するなか、ハミルトンはポイント圏内をキープ。最終ラップを迎えた時点でマッサが1位、ハミルトンが6位。そしてトップでチェッカーフラッグを受けたマッサはチャンピオン獲得を確信し、フェラーリのピット内も歓喜に包まれるなか、雨の降るセクター3では、失速した5位のティモ・グロックをハミルトンがオーバーテイク。その瞬間、タイトルの行方はハミルトンの手に渡り、史上最年少F1ワールドチャンピオン(当時)に輝くという、ドラマチックなレースとなった。
2020年は新型コロナウイルス感染症の流行により開催中止となったが、2021年は名称を「ブラジルGP」から「サンパウロGP」と変えて実施となった。2022年~2025年もサンパウロGPの冠での開催となる。
レース開催日程・DAZN配信予定
第21戦 サンパウロGP / インテルラゴス・サーキット
日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
---|---|---|
11月7日(金)23:30~ | フリー走行 | |
11月8日(土)3:30~ | スプリント予選 | |
11月8日(土)23:00~ | スプリントレース | |
11月9日(日)3:00~ | 予選 | |
11月10日(月)2:00~ | 決勝 |
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サーキットの特徴(インテルラゴス・サーキット)
Getty Images|DAZN
1周4.309kmと比較的短いこのコースは、フルスロットルで駆け抜けるセクター1とセクター3と、左右の低速コーナーが続くセクター2で構成されている。また、数少ない左回りのサーキットでもある。
DRSが使用できるメインストレートの先にある1・2コーナーは、ブラジルの英雄の名が冠され「エス・ド・セナ」と呼ばれており、そこが最大のオーバーテイクポイントになる。そのためにも全開区間の始まりにあたる12コーナーの立ち上がりを制することが、勝負の大きなキーポイントとなるだろう。
ターン3~4のDRS区間の争いも大きな見どころ。ここではかつてセバスチャン・ベッテル&チャールズ・ルクレールが、フェラーリで同士討ちとなったことも。2021年はタイトルを争うルイス・ハミルトンvsマックス・フェルスタッペンがあわや接触の接近戦を行った。
また、現地サンパウロは急な天候の変化がレース展開を狂わせることもあるため、チームは状況に応じた迅速な対応が求められる。2024年は土曜日の予選が豪雨で日曜朝に延期となり、その日曜朝も雨の中で予選セッションが行われるという状況となった。この予選で角田裕毅はキャリア最高となる3番グリッドを獲得している。
2023年サンパウロGPの結果
Getty Images
2023年F1第21戦、サンパウロGP決勝は2023年11月5日行われた。
天候が崩れやすいことでも知られるブラジル・インテルラゴスだが、今回は晴天のドライで決勝の時刻を迎えた。
レースはスタート直前、フォーメーションラップのセクター2区間でチャールズ・ルクレールが突如コースアウトし、バリアにぶつかってマシンストップとなった。ルクレールのレース続行は不可能となったが、安全な位置まで自走で動けたこともあり、レースはエクストラフォーメーションラップに入らずそのまま19台がグリッドに並んだ。
ブラックアウトとなり、各マシンはターン1に向けて飛び込んでいく。するとトラックのアウト側でアレクサンダー・アルボンとケビン・マグヌッセンが接触し、そのまま2台はもつれながらターン1の外側でストップした。
トラック上にデブリが落ち、マシン除去のために一度レースはセーフティーカーとなるも、そこから赤旗に移行となった。16番手スタートだった角田裕毅はクラッシュの混乱に巻き込まれることなく、赤旗時点で11番手までジャンプアップしている。
25分ほどの中断を経て、レースはスタンディングスタートで再開とアナウンスされた。赤旗となったこともあり、まだ3周目ながらタイヤを新品のソフトに履き替えるドライバーも出てくる。
レースが再度ブラックアウトとなり、今回は大きな混乱なくターン1へと各車飛び込んでいく。マックス・フェルスタッペン、ランド・ノリス、フェルナンド・アロンソの順番となり、後方では角田がアルピーヌ勢とやり合いながら一時はP9まで上がるも、セクター3区間の立ち上がりでアルピーヌ勢に抜き返され、11番手でホームストレートに戻ってきた。
そこからフェルスタッペンがレースを先導し、ノリスがそれを追いかける。角田はエステバン・オコンをパスし、14周目にはP10の入賞圏内まで浮上。だが16周目のセクター2区間で角田は一度グラス上に乗り上げて数秒ロスし、後方からきたバルテリ・ボッタスに抜かれてポジションを落とす。
19周目あたりからルイス・ハミルトンやボッタスなどがピットインを行い、ここからミディアムにつなぐドライバーが出てきた。
カルロス・サインツ、ピエール・ガスリー、角田らは27/71周目にピットインとなり、ミディアムへとつないだ。次の28周目にはトップのフェルスタッペン、2番手ノリスもミディアムにチェンジしている。
30/71周目には一通りピットインを終え、トップはフェルスタッペン。2番手は5.5秒差でノリスとなり、そこから3番手アロンソまではさらに5.5秒。
その2秒後方に4番手セルジオ・ペレス、5番手ランス・ストロールと続き、6番手ルイス・ハミルトン、7番手ジョージ・ラッセルとメルセデス勢が縦に並ぶ。
8番手カルロス・サインツ、9番手ピエール・ガスリー、10番手バルテリ・ボッタスと続き、35周目に角田は11番手となった。36周目のターン4でボッタスを抜き、入賞圏内のP10に上がっている。
47/71周目にはペレス、ハミルトンやガスリーなどがピットに入り、ソフトのラストスティントへとチェンジ。残り25周を持たせる状況となった。
Getty Images
角田は56/71周目にソフトへと変更し、残り16周をソフトで走り切る流れになる。トップのフェルスタッペンも57周目にソフトへと変更し、10番手でトラックへと戻った。この後、ラッセルがトラブルでリタイアとなり、角田はP9まで浮上している。
前方では3番手争いのアロンソvsペレスが接近し、ベテラン2人による激しいバトルが続く。
60/71周目にノリスがラストスティントのソフトにつなぎ、これで各車最後のピットインを終えた形に。トップはフェルスタッペンで、そこから12秒後方に2番手ノリス、13秒差で3番手アロンソ、その0.7秒背後でペレスが追う。
9番手角田はソフトでペースが速いものの、前の8番手ハミルトンとは残り5周で10秒離れている。
残り2周の70周目、3番手アロンソと4番手ペレスが接近戦のバトルを行い、ペレスがアロンソをパス。だがファイナルラップのターン4でアロンソはペレスを抜き返し、P3をすぐさま取り返した。
結局レースはフェルスタッペンが盤石の内容で同年の17勝目をマークし、年間最多勝記録(当時)をさらに伸ばした。2位は8.2秒差でノリスが入り、ファステストの1ポイントも含めて19点を手にしている。3位アロンソはペレスとサイドバイサイドで競いながら0.053秒差でコントロールラインに先着し、表彰台となった。
4位ペレス、5位ストロール、6位サインツ、7位ガスリー、8位ハミルトンと続き、角田は9位フィニッシュ。2023年5度目の入賞となり、2ポイントをゲットしている。前日のスプリントも含めると、サンパウロGPでは5点加算となった。10位オコンまでが入賞となる。
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直近のDAZN番組表(F1)チーム・ドライバー
日程・番組表
レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
---|---|---|---|
第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |