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【注目チーム】名門プライベーター、アルボン&サインツの実力者2人が目指すは上位争い返り咲き|ウィリアムズ|F1

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歴史

2020-04-14 Hill SennaGetty Images

ウィリアムズレーシングは、1977年にフランク・ウィリアムズとパトリック・ヘッドによって創設され、現在に至るまで数々のトロフィーを手にしてきた。

1977年以前も自身のチームでF1に参戦していたフランク・ウィリアムズだったが、敏腕デザイナーであるヘッドとともにチームを育て上げ、1980年にはチーム初のコンストラクターズタイトルとドライバーズタイトルを獲得。そこから一気に強豪チームとして、優勝争いを繰り広げていくことになる。

しかし1986年にチームを揺るがす悲劇が起きる。フランク・ウィリアムズが自動車事故により下半身麻痺となり、車いすでの生活を余儀なくされたのである。カリスマ的リーダーが苦境に立たされるなかでもウィリアムズは持ち前のレース屋魂で乗り越え、ネルソン・ピケとナイジェル・マンセルのコンビで、その年のコンストラクターズタイトルを獲得した。

その後「車いすの闘将」と称されたフランク・ウィリアムズとともに、90年代も毎年のようにタイトル争いを繰り広げたウィリアムズに再び悲劇が訪れる。1994年5月1日、サンマリノGPでは過去3度のワールドチャンピオンであり、この年からチームに加入したアイルトン・セナがレース中に事故死したのである。日本でもF1人気をけん引していたアイドルの死は、大きなショックとともに世界中へと届けられた。

幾多の困難に直面しながらも、チームは1996年にはデイモン・ヒル、1997年にはジャック・ビルヌーブを擁して2年連続のダブルタイトルを獲得したが、現時点ではこれが最後のビッグタイトルとなっている。

父から娘へ世代交代も、2020年に売却

2021-11-28 Frank Williams F1 Formula 1Getty Images

車いすを駆りながらチームを指揮してきた総帥フランク・ウィリアムズは、2012年にF1チームの取締役から退き、娘のクレア・ウィリアムズに現場の指揮を一任した。

その年のスペインGPでパストール・マルドナドが勝利して以降、ポディウムの頂点からも遠ざかっているウイリアムズは、大型スポンサーの離脱やエンジンサプライヤーの変更のたびに勢いを失い、苦戦を強いられている。

2020年は新型コロナウイルスの流行に伴うシーズンの延期によって、過去のマシンやチームの施設を担保に資金の借入を行うなど財政面で非常に苦しい状況に陥っていることが明らかとなった。そして2020シーズン開幕前に、リアウイングにスポンサー名が入っていたROKiT社が、契約解消に至ったことを発表。

同年の8月21日、ウィリアムズはアメリカの投資会社「ドリルトン・キャピタル」に所有権が移ったと公表した。チーム副代表クレア・ウィリアムズは、イタリアGPを最後にチームから離れることに。幾多の困難を乗り越えてきたウィリアムズは1977年より43年間ウィリアムズ一家で運営されてきたが、一族経営に終止符が打たれた。

ウィリアムズの冠は継続で、チームは米国資本へと完全移行。そして2021年シーズン終盤の11月26日、フランク・ウィリアムズ卿は79歳でこの世を去った。その直後の第21戦サウジアラビアGPはF1各チームが喪に服し、ウィリアムズ卿を偲んだ。

名門復活の兆しを感じさせた2021年

2021-08-28 Russell Williams F1 Formula 1Getty Images

2016年、2017年はコンストラクターズ5位だったが、2018年以降の4シーズンはすべて10チーム中最下位となる10位でシーズンを終えた。

2021年は開幕前からハース、アルファロメオよりも上を狙える力を示し、テールエンダー脱却の予感をさせる速さを見せた。3季目となるラッセルは力で劣るマシンを駆り、予選Q3に何度も進出。圧巻だったのは雨の予選となったベルギーGPだろう。多くのドライバーが路面のグリップに苦しむ中、ラッセルは一時全体トップタイムをマーク。最後のアタックでラッセルをわずかに上回ったマックス・フェルスタッペンが結局ポールポジションとなった。

このベルギーGPは翌日曜の決勝も雨となり、レースは3時間遅延ののちに追い越し禁止のセーフティーカー先導で進み、2周を終えた段階でレース終了となった。ポイント獲得は半分となったものの、予選2番手からそのまま決勝2位でラッセルはレースを終えた。

僚友ラティフィも波乱混じりのハンガリーGP、ベルギーGPで入賞を果たし、シーズンを通じてウィリアムズは23ポイントを奪取。コンストラクターズ10位の続いた名門は、2021年を総合8位で終える結果となった。

そして2022年はラッセルがメルセデスに移籍となり、2020年シーズン限りでレッドブルのセカンドからリザーブに降格となったアレクサンダー・アルボンがウィリアムズのレギュラードライバーを務めることになった。

2022年は再び苦しい戦いに終始

2022-09-15 De Vries Williams F1 Formula 1Getty Images

2021年は10チーム中8位まで順位を上げたウィリアムズだったが、2022年は競争力に乏しく再びテールエンダーの位置で戦うことに。

そんな中でも2年ぶりにレギュラーシートを獲得したアルボンが気を吐き、序盤から予選Q2進出を見せ、第3戦オーストラリアGPでは最後尾スタートからハードタイヤのファーストスティントで終盤までロングランを続け、ファイナルラップにソフトタイヤへと変更。そして10位入賞でレースを終えるという離れ業を見せた。アルボンはマイアミGP、ベルギーGPでも入賞を果たしており、非力なウィリアムズのマシンでも明確な存在感を示す。

そしてイタリアGPでは、アルボンが虫垂炎になったために緊急入院となり、メルセデスのリザーブドライバーだったニック・デ・フリースが急遽代打でスポット参戦となる。オランダ人ドライバーはこのF1デビュー戦となったモンツァで9位入賞を果たし、ウィリアムズのマシンを駆りながら初戦入賞となった。

ラティフィもなかなか入賞に絡めず苦しい戦いが続いたものの、ウェット路面で展開の荒れた鈴鹿の日本GPでは、流れに乗じてポイントを獲得している。

結果的にウィリアムズは10チーム中10位の位置から脱することはできず、2022年シーズンを終えることになった。

2023年は特性の合致するレースで躍進し総合7位浮上

2023-03-05 Albon Tsunoda Yuki F1 Formula 1Getty Images

ウィリアムズは2023年、ラティフィと契約更新をせず、新たに前年F2で総合4位だった新人のローガン・サージェントを迎え入れた。

引き続き下位争いを展開するのではとの見方もあったウィリアムズだったが、同年のFW45は直線で速く、トラック特性に合致するレースでは予選及び決勝で中団勢に匹敵する勢いを見せた。

実力者アルボンはチームリーダーとしても存在感を示し、予選では度々Q3に進出するなど、マシンの持ち味を生かして成果を手にする。7度の入賞を果たして27ポイントを奪取し、総合13位でシーズンを終えた。

一方のサージェントはルーキーシーズンということもあり、僚友に比べて苦戦する状況が頻発。結果として母国のアメリカGPでルイス・ハミルトン&チャールズ・ルクレールの失格により、10位に繰り上がって獲得した1ポイントが同年唯一の入賞となった。コンストラクターズランキングでは7位に終わっている。

度重なるクラッシュ…チームの財政が大きく圧迫された2024シーズン

2024-08-24 Sargeant Logan Williams F1 Formula 1Getty Images

続く2024年もウィリアムズはアルボン&サージェント体制。FW46で新たなシーズンに挑むことになった。

初戦のバーレーンGPではリタイアが出ない展開の中、15位&20位と中団勢でも劣勢の状況で開幕戦を終える。

第3戦オーストラリアGPでは、FP1でアルボンがクラッシュ。ウィリアムズはスペアシャシーを持ち込んでいなかったことから、修復不可能となってしまった。首脳陣はサージェントを欠場させ、サージェントのマシンに土曜日からアルボンが乗り込むという苦渋の決断を下した。

サージェントは続く第4戦日本GPのFPでクラッシュし、修理されたシャシーを壊してしまう。これらの流れによりチームの財政状況がどんどん圧迫される状況となる。

夏休み突入となるベルギーGP終了後、フェラーリ離脱の決まっていたカルロス・サインツを2025年から迎え入れると発表した。これで翌シーズンからはアルボン&サインツ体制が内定し、サージェントは事実上翌年のシートを失う形になる。

すると夏休み明けのオランダGPのFPでサージェントは、大破したマシンが炎上するほどの大クラッシュを起こしてしまう。クルマの修復は予選まで間に合わず、決勝はピットレーンスタートとなった。その2日後サージェントはシーズン途中の即時解雇でレギュラーシート剥奪となってしまった。シーズン残り期間はF2で戦っていたウィリアムズ育成、フランコ・コラピントがFW46を駆ることに。

コラピントはデビュー2戦目のアゼルバイジャンGPで8位、4戦目のアメリカGPで10位と、F1への順応を示して存在感を発揮する。これで一時的に評価は高めたものの、雨のサンパウロGPではセーフティーカー発動中にストレートの立ち上がりでクラッシュをしてしまい、赤旗を誘発するというケースもあった。

2024年はエースのアルボンも決して好調とは言えず、入賞回数は4度と不振に終わった。結局ウィリアムズは合計17ポイントを手にして、コンストラクターズ9番手でシーズンを終える。

アルボン&サインツ両者奮闘し総合5位浮上

2025-02-18 Sainz Carlos Williams F1 Formula 1Getty Images

2025年はフェラーリ離脱の確定していたカルロス・サインツを迎え入れ、アルボン&サインツ体制で挑んだ。

同年は序盤からアルボンが好調ぶりを示し、開幕戦オーストラリアGPで5位入賞を果たす。ここからアルボンは序盤8レース中7度ポイントを手にするなど、安定感を示した。ウィリアムズはマクラーレン、メルセデス、レッドブル、フェラーリに続く5番手を狙える位置での戦いが続く。

新加入のサインツは前半戦こそ新天地&FW47への順応に苦労する場面も見られたが、中盤戦に入る頃には時折僚友アルボンよりも前のポジションでレースを終えるケースも。

後半戦に入るとサインツは尻上がりに調子を上げ、アゼルバイジャンGP、カタールGPと2度の表彰台をマークするなど、ウィリアムズ初年度から大躍進を見せた。

結局アルボンが総合8位(73ポイント)、サインツが9位(64ポイント)と、実力者2人をそろえた古豪ウィリアムズにとって大きく前進するシーズンとなった。

新レギュレーションの2026年もアルボン&サインツのセットで継続となる。ともにレッドブルジュニア育ちで、F1では数々の経験を積み重ねてきた2人は、新規定後も大躍進を見せることになるかもしれない。

ドライバー

アレクサンダー・アルボン

2024-04-03 Albon Williams F1 Formula 1DAZN

1996年3月23日生まれ|タイ国籍(出生地はイギリス)|トロ・ロッソ(2019)、レッドブル(2019~2020)、ウィリアムズ(2022~)

通算成績(2025年終了時点)

  • 出走/130回 
  • 優勝/0回 
  • PP/0回 
  • FL/1回

2025年の成績

  • 年間:73ポイント/8位
  • 優勝/0回
  • PP/0回
  • FL/1回
レース名決勝順位
第1戦オーストラリアGP5位
第2戦中国GP7位
第3戦日本GP9位
第4戦バーレーンGP12位
第5戦サウジアラビアGP9位
第6戦マイアミGP5位
第7戦エミリア・ロマーニャGP5位
第8戦モナコGP9位
第9戦スペインGPRet.
第10戦カナダGPRet.
第11戦オーストリアGPRet.
第12戦イギリスGP8位
第13戦ベルギーGP6位
第14戦ハンガリーGP15位
第15戦オランダGP5位
第16戦イタリアGP7位
第17戦アゼルバイジャンGP13位
第18戦シンガポールGP14位
第19戦アメリカGP14位
第20戦メキシコGP12位
第21戦サンパウロGP11位
第22戦ラスベガスGPRet.
第23戦カタールGP11位
第24戦アブダビGP16位

カルロス・サインツ

2024-12-10 Sainz Carlos Williams F1 Formula 1Getty Images

1994年9月1日生まれ|スペイン国籍|トロ・ロッソ(2015~2017)、ルノー(2017~2018)、マクラーレン(2019~2020)、フェラーリ(2021~2024)、ウィリアムズ(2025~)

通算成績(2025年終了時点)

  • 出走/233回 
  • 優勝/4回 
  • PP/6回 
  • FL/4回

2025年の成績

  • 年間:64ポイント/9位
  • 優勝/0回
  • PP/0回
  • FL/0回
レース名決勝順位
第1戦オーストラリアGPRet.
第2戦中国GP10位
第3戦日本GP14位
第4戦バーレーンGPRet.
第5戦サウジアラビアGP8位
第6戦マイアミGP9位
第7戦エミリア・ロマーニャGP8位
第8戦モナコGP10位
第9戦スペインGP14位
第10戦カナダGP10位
第11戦オーストリアGPDNS
第12戦イギリスGP12位
第13戦ベルギーGP18位
第14戦ハンガリーGP14位
第15戦オランダGP13位
第16戦イタリアGP11位
第17戦アゼルバイジャンGP3位
第18戦シンガポールGP10位
第19戦アメリカGPRet.
第20戦メキシコGP17位
第21戦サンパウロGP13位
第22戦ラスベガスGP5位
第23戦カタールGP3位
第24戦アブダビGP13位

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チーム・ドライバー

日程・番組表

 レースフリー走行・予選決勝
第1戦オーストラリアGP 3月6日(金) ~7日(土)3月8日(日)
第2戦中国GP 3月13日(金) ~14日(土)3月15日(日)
第3戦日本GP 3月27日(金) ~ 28日(土)3月29日(日)
第4戦バーレーンGP 4月10日(金) ~ 11日(土)4月12日(日)
第5戦サウジアラビアGP 4月17日(金) ~ 18日(土)4月19日(日)
第6戦マイアミGP 5月1日(金) ~ 2日(土)5月3日(日)
第7戦カナダGP 5月22日(金) ~ 23日(土)5月24日(日)
第8戦モナコGP 6月5日(金) ~ 6日(土)6月7日(日)
第9戦バルセロナ・カタルーニャGP 6月12日(金) ~ 13日(土)6月14日(日)
第10戦オーストリアGP 6月26日(金) ~ 27日(土)6月28日(日)
第11戦イギリスGP 7月3日(金) ~ 4日(土)7月5日(日)
第12戦ベルギーGP 7月17日(金) ~ 18日(土)7月19日(日)
第13戦ハンガリーGP 7月24日(金) ~ 25日(土)7月26日(日)
第14戦オランダGP 8月21日(金) ~ 22日(土)8月23日(日)
第15戦イタリアGP 9月4日(金) ~ 5日(土)9月6日(日)
第16戦スペインGP 9月11日(金) ~ 12日(土)9月13日(日)
第17戦アゼルバイジャンGP 9月24日(木) ~ 25日(金)9月26日(土)
第18戦シンガポールGP 10月9日(金) ~ 10日(土)10月11日(日)
第19戦アメリカGP 10月23日(金) ~ 24日(土)10月25日(日)
第20戦メキシコGP 10月30日(金) ~ 31日(土)11月1日(日)
第21戦サンパウロGP 11月6日(金) ~ 7日(土)11月8日(日)
第22戦ラスベガスGP 11月19日(木) ~ 20日(金)11月21日(土)
第23戦カタールGP 11月27日(金) ~ 28日(土)11月29日(日)
第24戦アブダビGP 12月4日(金) ~ 5日(土)12月6日(日)