2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。現行レギュレーションの最終シーズンとなる2025年も、同様に年間24レースとなる。
各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力する向きがある中、2025シーズンはどのようなシーズンになるのだろうか。
2025年のF1、全24戦中12レースを終えシーズンを折り返した。
第12戦イギリスGPでは“ブリティッシュ・ウェザー”により強い通り雨が降る荒れた展開の中、ランド・ノリスが今季4勝目を飾った。
オスカー・ピアストリは一時レースリーダーとなるも、セーフティーカーエンド直前に水しぶきを上げた中で急減速したこともあり、スチュワードは10秒ペナルティを科した。この一件が最終順位の2位に直結してしまった。
今季のドライバーズポイントでは首位ピアストリ(234点/5勝)、2位ノリス(226点/4勝)と、両者のポイント差は8点まで狭まった。マクラーレンは天候や展開に左右されない頭抜けた強さを示していることもあり、今季のタイトルレースは完全にマッチレースの様相となっている。
シルバーストンで大躍進したのが37歳のドイツ人ドライバー、ニコ・ヒュルケンベルグだ。ベテランは19番グリッドからのレーススタート。フランコ・コラピントがピットレーンスタート(レースはDNSでスタートできず)を選択したこともあり、ヒュルケンベルグは事実上の最後尾からスタートするも、インターミディエイトで優れたペースを示しポジションをどんどん上げていく。34/52周目には3番手に浮上すると、そこからルイス・ハミルトンの猛追を寄せ付けず、3位表彰台を獲得した。
F1キャリア239戦の大ベテランはこれが初表彰台。カルロス・サインツが2019年ブラジルGPで記録した101戦での初表彰台記録を、大幅に更新する嬉しいポディウムとなった。
イギリスGPでポールポジションを獲得したのはマックス・フェルスタッペンだった。だがマシンのダウンフォース不足もありマクラーレン勢にはかなわず、セーフティーカーエンドの直前にはターン15でスピンし大きく順位を落とした。最終的にはP5まで盛り返したものの、総合2位ノリスとは61点差が開き(165点/2勝)チャンピオンシップという点では完全に劣勢となってしまった。
レッドブルの僚友角田裕毅は11番グリッドからスタートするも、濡れた路面の中でレースペースが上がらず、レース中にはオリヴァー・ベアマンとの競り合い中にスナップして接触したとして、10秒のタイムペナルティを科された。前戦オーストリアGPでもコラピントとの接触で入賞争いから脱落した日本人ドライバーにとっては手痛い2連戦となってしまう。
そして7月9日、レッドブルはチーム創設から20年にわたって代表職を務めてきたクリスチャン・ホーナー氏について、即時契約解除に至ったと発表している。
この決定は名門レッドブルに何をもたらすのだろう。再浮上となるのか、それとも低迷の歯止めはかからないのか。ローラン・メキエス新代表にとっては火中の栗を拾うような状況とも言えるが、ここからのリスタートは要注目と言えるだろう。
Getty Images
シルバーストンから中2週を挟んでF1は第13戦ベルギーGPを迎える。以前はサマーブレイク明けの風物詩だったスパ・フランコルシャンの一戦は、近年サマーブレイク前にセットされている。
ベルギーGPは今季6レースで設定されているスプリントレースの3戦目となる。フリープラクティスが1度しかないままスプリント予選に突入することもあり、各チームは前年までの走行データをフル活用しつつ、いかにマシンバランスをスパに合わせこむのかがカギとなる。
また、ベルギーGPは例年天候が崩れやすいことでも知られ“スパ・ウェザー”が各ドライバーの走りにどう影響を及ぼすのかも要注目だ。
シーズンを折り返して初戦、13レース目となるベルギーGPでもマクラーレン勢が優勢なのか、それとも何らかの勢力図変動はあるのだろうか。
| 日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
|---|---|---|
| 7月25日(金)19:30~ | フリー走行 | 解説:田中健一 コメンテーター:浅木泰昭 |
| 7月25日(金)23:30~ | スプリント予選 | 解説:田中健一 柴田久仁夫 |
| 7月26日(土)19:00~ | スプリントレース | 解説:田中健一 松下信治 |
| 7月26日(土)23:00~ | 予選 | 解説:田中健一 松下信治 |
| 7月27日(日)22:00 | 決勝 | 解説:田中健一 松下信治 |
DAZN|Getty Images
1周は7.004kmで、決勝レースは44周で行われる。
ホームストレートは短いがここはDRS区間となっており、ターン1の右ヘアピンであるラ・スルスで仕掛けるケースも散見される。
そしてターン1を曲がった後、名物とも言えるオー・ルージュの坂を駆け上がっていく。その先に待ち受けるケメル・ストレートはオー・ルージュからトップスピードが持続されるうえにDRS区間でもあり、最大のオーバーテイクポイントとなる。
2000年のベルギーGPではミカ・ハッキネンが周回遅れのリカルド・ゾンタを挟みながら、ライバルのミハエル・シューマッハを抜くという離れ業を見せたことでも有名。このシーンは“F1史上最高のオーバーテイク”の一つとしていまだ語り草になっている。
セクター2からは緩やかな中速コーナーが続き、山下りとなるためにここはダウンフォースが求められる区間。ターン15手前からセクター3に入り、ホームストレートへと戻っていく。ターン15からの立ち上がりをトラクション重視にしたうえで、ターン18のイン側に飛び込んで抜くという駆け引きも有効だ。
トラック特性としてはトップスピードのストレート、そしてターンの多さから、速さとダウンフォースのどちらも求められるコースだけに、バランスや総合力が問われる。
そして、同サーキットは山の中にあり、1ラップで標高差102mもの高低ある中を走る。コース長が長いことも相まって天候が目まぐるしく変わりやすい点も見どころの一つ。通称“スパ・ウェザー”はもはや風物詩であり、レース展開に大きく影響する要素でもある。2021年はウェットの予選となり、決勝でもレース前から雨が振り続ける展開に。ディレイの後にセーフティーカー先導で周回を行うも雨が強まり、3周のみで決勝が打ち切られるという事態になった。
ベルギーGPは2031年までの契約延長に至ったと、2025年1月8日明らかになった。ただし開催年は2025~2027年、2029年、2031年となっており、2028年と2030年はカレンダーに入らず、この間は隔年開催となる見通し。
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2024年のF1第14戦、ベルギーGP決勝は2024年7月28日に行われた。
現地スパ・フランコルシャン・サーキットは晴天、ドライコンディションでレース時刻を迎えた。気温21℃、路面温度42℃となっている。
第1スティントに最後尾の角田裕毅含むほとんどのドライバーがミディアムを選択。7番グリッドのカルロス・サインツと19番グリッドのチョウ・グァンユがハード、13番グリッドのダニエル・リカルドがソフトをチョイスしている。
44周の決勝がブラックアウトとなり、チャールズ・ルクレール、ルイス・ハミルトン、セルジオ・ペレス、オスカー・ピアストリ、ジョージ・ラッセルの順番でコントロールラインに戻ってきた。最後尾スタートの角田は1つポジションを上げ、19番手で2周目に入っている。
3/44周目のターン5でハミルトンがルクレールをパスし、トップに浮上。11番グリッドのマックス・フェルスタッペンもこのタイミングで8番手までポジションを上げている。
チョウは序盤にマシンの異変が発生。6周目にリタイアを選択している。
DRSゾーンを使っての駆け引きが各所で起きるも、縦長のトレイン状態で戦況は進む。8/44周目にはニコ・ヒュルケンベルグが最初のタイヤ交換を行い、ハードの第2スティントに入った。ここからピットインを行うドライバーが続出してくる。
次の9周目にも複数のドライバーがピットに入り、デグラデーションの高い状況が明確となった。多くのドライバーが2ストップ以上を行う状況となっている。
粘っていたランド・ノリス、角田も16/44周目にようやくピットイン。角田はミディアムからハードにつないだ。
ハードでロングスティントしたサインツは21/44周目にミディアムへとチェンジし、これで全ドライバーがタイヤ交換義務を消化した形になった。21/44周目時点でトップはハミルトン、2番手2秒差でルクレール、その3秒後ろに3番手ピアストリ、そこから4秒差でペレス、ここからトレインでラッセル、フェルスタッペンという順番になった。
折り返しの22周目で2度目のピットインを行うドライバーが出てきた。ヒュルケンベルグ、ダニエル・リカルドがこのタイミングで第3スティントに入った。ここから上位勢も続々とラストスティントに入る中、上位勢で唯一ラッセルだけが第2スティントのままステイアウトでトップを快走する。
34/44周目の残り11周時点でトップはラッセル。6秒後方に2番手ハミルトン、その3秒後ろにルクレール、そのすぐ背後に4番手ピアストリという並びになった。36周目のターン5でピアストリがルクレールを抜き、3番手に浮上。ここからピアストリは前のメルセデス2台を追いかける。
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古いタイヤで粘る先頭ラッセルを、後ろの僚友ハミルトンが追い詰める流れとなった。残り4周の41/44周目には、メルセデスの2台がDRS圏内まで詰まる。
42周目、43周目のケメルストレートでもメルセデスの前後は入れ替わらず、ラッセルがトレインを先導する形に。後ろのピアストリがファイナルラップに入るタイミングでハミルトンの1秒まで迫るも、ラッセル、ハミルトン、ピアストリの3台は最後までポジションが入れ替わらなかった。
結局ラッセルは1ストップできっちり走りきり、同年の2勝目をマークしたはずだった。だがレース後の車検で、重量が規定に1.5kg足りなかったことから失格と公式アナウンスされている。
2番手フィニッシュのハミルトンが繰り上がり優勝となり、メルセデスとしての同年3勝目は変わらず。2位ピアストリ、3位ルクレールまでが表彰台となった。
4位フェルスタッペン、5位ノリス、6位サインツと続き、7位ペレスと続いた。8位フェルナンド・アロンソ、9位エステバン・オコンと続き、P11フィニッシュだったダニエル・リカルドが繰り上がりで10位入賞となっている。
角田はミディアム→ハードで1ストップで粘りの走りを続けるも、ライバル勢が2ストップ&1ストップでストラテジーが入り乱れたこともあり、ロングスティントが得とはならず、16位フィニッシュで同年の前半戦最終戦を終えている。
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1/ルイス・ハミルトン/メルセデス
2/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
3/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
4/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
5/ランド・ノリス/マクラーレン
6/カルロス・サインツ/フェラーリ
7/セルジオ・ペレス/レッドブル
8/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
9/エステバン・オコン/アルピーヌ
10/ダニエル・リカルド/VCARB
11/ランス・ストロール/アストンマーティン
12/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
13/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
14/ケビン・マグヌッセン/ハース
15/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
16/角田裕毅/VCARB
17/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
18/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
-/チョウ・グァンユ/キックザウバー
DSQ/ジョージ・ラッセル/メルセデス
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |