2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。現行レギュレーションの最終シーズンとなる2025年も、同様に年間24レースとなる。
各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力する向きがある中、2025シーズンはどのようなシーズンになるのだろうか。
第11戦オーストリアGPを終え、F1はすぐさま第12戦イギリスGPを迎える、
シュピールベルクではランド・ノリスが予選から頭抜けた速さを示し、決勝でも僚友オスカー・ピアストリとの事実上マッチレースを制しポールトゥウィンを飾った。
第10戦カナダGP決勝では残り4ラップで僚友に追突し、自身はノーポイントとなっただけにレッドブルリンクでの勝利はまさに起死回生と言えるだろう。
ポイントランキングでも首位ピアストリ(216点/5勝)、2位ノリス(201点/3勝)と、その差を15点まで縮めた。この2人の争いは今季のタイトルレースという点で、引き続き要注目となる。
一方でレッドブルリンクでまさかの失速となってしまったのがレッドブルだ。マックス・フェルスタッペンは予選Q3ラストアタックで他車の黄旗によるあおりを受け、タイムを更新できず予選P7となった。僚友角田裕毅は大接戦となった予選Q1でタイムを伸ばせず、18番グリッドとなる。
決勝ではオープニングラップのターン3において、アンドレア・キミ・アントネッリがブレーキをロックさせ、フェルスタッペンに激突。これで4度の王者は1周目にして姿を消すことに。マクラーレン勢を追いかける位置で奮闘していたオランダ人ドライバーにとっては痛恨のノーポイントとなってしまった。
角田も18番手から地道にポジションアップを狙うも、レース中盤にはフランコ・コラピントとの接触により10秒のタイムペナルティが科され、これで入賞圏内の争いから大きく遠ざかる。結果的に完走した16台の中で最下位となるP16でレースを終えた。
以前からピーキーさが際立ち、セッティングのスイートスポットが狭いことでも知られるRB21だが、ここにきて角田だけでなくフェルスタッペンも不可思議な挙動変化に苦しむコメントを発するなど、チームとしても良くない流れが続いている。ミルトンキーンズを本拠地にするレッドブルにとって、ある意味2戦連続ホームレースとも言える状況だけに、レッドブルはイギリスで盛り返すことができるのか。
近年のF1は上位勢と中団勢の戦力差が顕著となっていたが、現行レギュレーションの最終シーズンである2025年の中盤戦に入り、下位チームの改善も際立っている。実際にアストンマーティン、レーシングブルズ、キックザウバーなどは直近のレースで上位勢に迫る強さを示している。
続くイギリスGPは旧飛行場をトラックに転用したシルバーストン。高低差はなく平坦であるものの、風の影響を大きく受けやすい。また、ブリティッシュウェザーによって天候が崩れる可能性が高い点も留意しておきたい。
今シーズンの24戦中、折り返し地点となる12レース目、果たして第12戦イギリスGPを制するのは誰になるのだろうか。
| 日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
|---|---|---|
| 7月4日(金)20:30~ | フリー走行1回目 | コメンテーター:浅木泰昭 解説:田中健一 |
| 7月5日(土)0:00~ | フリー走行2回目 | 解説:柴田久仁夫 実況:サッシャ |
| 7月5日(土)19:30~ | フリー走行3回目 | 解説:笹原右京 実況:サッシャ |
| 7月5日(土)23:00~ | 予選 | 解説:笹原右京 実況:サッシャ |
| 7月6日(日)23:00~ | 決勝 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
(C)DMM.com
DAZNで配信されるプロ野球は、DMMプレミアムとDAZN Standardがセットになった『DMM×DAZNホーダイ』でも視聴することができる。
通常DMMプレミアムとDAZNを別々に契約すると月額4,750円(税込)かかるところ、『DMM×DAZNホーダイ』なら月々1,270円分お得な月額3,480円(税込)で2サービスを楽しむことができる。
なお、DAZNのスタンダードプランからの切り替えも可能(一部は不可)なので、まずは公式サイトをチェックしてみてほしい。
▶【DMM×DAZNホーダイがお得】今すぐ公式サイトから登録
| 料金プラン | 月額料金(税込) | ポイント |
|---|---|---|
| DAZN | 4,200円 | 年間プランがお得 |
| DMM×DAZNホーダイ | 3,480円 | DMMプレミアムとDAZNがセットで月々1,270円割引 |
| DAZN for docomo | 4,200円 | 特典を受ければ実質2,916円まで割引 |
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?
DAZN|Getty Images
イギリスGPの舞台シルバーストンはF1最初のグランプリ、1950年の第1戦が行われた歴史あるサーキットとして知られる。
かつてはロングストレートの多い高速レースで知られたイギリスGPだったが、大改修を経てテクニカルなコーナーも複数設けられ、近年は様々な要素が盛り込まれたテクニカルなグランプリとなった。
その中でも最大の見どころはやはりDRSを用いたオーバーテイクポイントで、第1セクターにあるターン5からターン6にかけての直線。そして第3セクターのターン14、ターン15の間にあるロングストレートだ。その他のターンでも仕掛けのタイミングを見極めてチャレンジする場面も散見されるだけに、要所で白熱したバトルが展開されることになるだろう。
2021年にはオープニングラップからバチバチに戦ったルイス・ハミルトンとマックス・フェルスタッペンがターン9で接触。押し出されたフェルスタッペンはそのままバリアまで吹っ飛んでリタイアとなり、ペナルティを消化して走り続けたハミルトンがこのレースを制したというケースもあった。
また、イギリスGPは雨天になるケースも多く、天候や路面状況の変化を見越した戦略が求められる展開も十分に考えられる。
2024年2月には長期契約延長に至り、2034年までイギリスGPの舞台として引き続きレースが実施されることとなった。
Getty Images
2024年のF1第12戦、イギリスGP決勝は2024年7月7日行われた。
現地シルバーストンは曇り模様ながらドライコンディションでレース時刻を迎えた。気温16℃、路面温度32℃となっている。レース中盤に雨が降るのではないかとの予報も。
第1スティントに17台がミディアムを選択。チョウ・グァンユとエステバン・オコンがソフトを選び、ピットレーンスタートのセルジオ・ペレスがハードを装着した。
ピエール・ガスリーはフォーメーションラップ時にマシンが問題があると報告し、ピットへと戻った。そのままリタイアを選択している。
52周のレースがブラックアウトとなり、ジョージ・ラッセル、ルイス・ハミルトン、マックス・フェルスタッペン、ランド・ノリスの順番でオープニングラップを終えた。13番グリッドの角田裕毅は2つポジションを上げ、11番手で2周目に入っている。
トップのラッセルはペースが良く、ハミルトン、フェルスタッペンとそれぞれの差が10周目には2秒まで開いた。7番手のランス・ストロール、10番手のフェルナンド・アロンソと、アストンマーティン勢がトレインを先導する形になり、11番手の角田としては耐えながら周回を重ねる状況となる。
15/52周目に入ると、ホームストレート区間の雨粒が目立ってくる。いつピットに入ってインターミディエイトに変更するか、そのタイミングを見計らう戦いになった。この15周目のターン15では、ノリスがフェルスタッペンを抜いて3番手に浮上している。
フェルスタッペンはペースが伸びず、17周目のターン15でオスカー・ピアストリに抜かれた。これでメルセデス1-2、マクラーレン3-4となる。
やや小雨が目立ってきた18周目、ハミルトンがラッセルを抜いてトップに浮上した。この後、ターン3ではメルセデス2台がオーバーランとなり、路面はグリップ力が一気に落ちている。
20/52周目のターン2ではノリスがハミルトンをパスし、トップに浮上する。ここからピットに入り、インターミディエイトに切り替えるドライバーが出てきた。だがまだ路面が全セクションで濡れているわけではなく、インターに変更するとタイヤが一気にダメになる可能性があることから、ドライバー判断でスリックのまま留まるチームが多数となった。
インターに変更したペレスも、2周後に無線で「インター向きではないね。路面がかなり乾いている」とチームに報告している。
Red Bull Content Pool
路面が完全にドライへと戻りつつあり、23/52周目にはトップのノリスがファステストラップを塗り替える。マクラーレン勢はこのコンディションでのペースが速く、ピアストリも2番手に上がってきた。
どのドライバーも、あとはいつ雨が降ってくるのか、そのタイミングを見計らう展開となった。
27/52周目、雨粒が目立ってきたこともあり、インターミディエイトに変更するドライバーが出てきた。フェルスタッペン、カルロス・サインツ、ストロールがインターにチェンジしている。
28周目、2番手のピアストリがステイアウト。ノリス、ハミルトン、ラッセルの3人がピットに入った。角田もこのタイミングでインターミディエイトにチェンジしている。
コースに留まったピアストリは完全にペースが遅く、その次の29周目にタイヤを変更するも、ピットアウトするとトップから20秒後方の6番手まで下がってしまった。この29周目には全車インターミディエイトへと変更している。
30/52周目時点で、トップはノリス。3秒後方に2番手ハミルトンと続き、そこから6秒差で3番手フェルスタッペン、その2秒後ろにラッセルとなっている。
ホームストレートやピット付近は路面が濡れている一方で、セクター2後半のターン9~13は路面が乾いているという、難しいコンディションが続く。
すると34/52周目、ラッセルにチームから「冷却系に問題が発生したから、レースを断念するしかない」と連絡。ポールスタートのラッセルは地元で無念のリタイアとなっている。
角田は残り18周の35周目時点で9番手を走行。4秒前にアロンソ、4秒後方にアレクサンダー・アルボンと、それぞれとの差を見ながら周回を重ねていく。
トップのノリスが逃げる展開となるも、2番手ハミルトンはペースが速く、ノリスとの差を徐々に詰めていった。
Red Bull Content Pool
38/52周目、ケビン・マグヌッセンとダニエル・リカルドがピットに入り、スリックに戻す。39周目には2番手ハミルトン、3番手フェルスタッペンもピットに入った。角田は40周目にピットへと入り、ソフトへとチェンジしている。
スリックに替えるタイミングが1周遅れたことで、ノリスがピットアウトするとハミルトンの3秒後ろ。後ろの3番手、フェルスタッペンもペースが速く、前のノリスとの差を詰めていった。ここからハミルトン(ソフト)、ノリス(ソフト)、フェルスタッペン(ハード)による三つ巴の戦いに。
後方では角田がアルボンの猛追に耐えていたものの、残り8周のターン15でかわされ、アルボンP9、角田P10となった。
残り5周になると2番手ノリスと3番手フェルスタッペンの差がDRS圏内となり、ターン15でポジションが入れ替わる。これでフェルスタッペンは2番手。3.3秒前方のハミルトンを追う。
だがハミルトンはソフトを持たせながらコントロールしていたこともあり、ペースは落ちず。フェルスタッペンも差を大きく詰めることができない。
結局ハミルトンがこのまま逃げ切って、2024年初優勝を果たした。ハミルトンは2021年のサウジアラビアGP以来、3年ぶりの優勝、キャリア104勝目となっている。メルセデスとしては前レースのオーストリアGPに続き、連勝となった。
また、同年は12レース時点で6人目のウイナー誕生となった。近年例がなかったほどの混戦状況となっている。
2位には1.4秒差でフェルスタッペン、3位ノリスまでが表彰台となっている。ノリスとしては2021年ロシアGPと同様に、ピットインが後手になったことで優勝のチャンスが遠ざかる状況となった。
4位ピアストリ、5位サインツ、6位ヒュルケンベルグ、7位ストロール、8位アロンソ、9位アルボンと続き、角田は10位でフィニッシュ。モナコGP以来、4戦ぶりの入賞となっている。
だがストロールが6ポイント(合計23ポイント)、ヒュルケンベルグが8ポイント(合計22ポイント)を加えたため、角田(合計20ポイント)は総合順位で12位にポジションを落としている。
Getty Images
1/ルイス・ハミルトン/メルセデス
2/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
3/ランド・ノリス/マクラーレン
4/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
5/カルロス・サインツ/フェラーリ
6/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
7/ランス・ストロール/アストンマーティン
8/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
9/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
10/角田裕毅/VCARB
11/ローガン・サージェント/ウィリアムズ
12/ケビン・マグヌッセン/ハース
13/ダニエル・リカルド/VCARB
14/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
15/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
16/エステバン・オコン/アルピーヌ
17/セルジオ・ペレス/レッドブル
18/チョウ・グァンユ/キックザウバー
-/ジョージ・ラッセル/メルセデス
-/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |