今節も自動昇格争い、プレーオフ圏の争い、残留争いで動きのある週末となった。
自動昇格を巡る戦いでは、首位のFC町田ゼルビアがいわきFCを相手に2-3で敗戦。2位の清水エスパルスも敵地で藤枝MYFCに敗れ、ともに勝ち点3を手にすることができなかった。そんな中、自動昇格圏である2位に浮上してきたのが磐田だ。
磐田はホームで長崎との”上位対決”に臨むと、前半から試合を優位に進めていく。すると34分、鈴木雄斗からディフェンスラインの背後にボールが出ると、これに反応した山田大記が前に出た相手GKの頭上を越すループシュート。これが見事にゴールに吸い込まれ、磐田が貴重な先制点を奪った。
これで勢いに乗った磐田だったが、後半に入って迎えた55分、65分のドゥドゥはどちらも決め切ることができず。難しい状況で終盤を迎えた。それでも磐田は森岡陸を投入したタイミングで5バックに変更して逃げ切り姿勢に。そのまま最後までゴールを許さなかった磐田は1-0で3試合ぶりの勝利を飾り、2位へ再浮上した。
4位の東京ヴェルディがザスパクサツ群馬と引き分けに終わり、3試合連続ドローとなった中、そこに大きく近づいてきたのは千葉。6連勝で勢いに乗る千葉は、敵地で同じくプレーオフ圏内争いをしているファジアーノ岡山と対戦。千葉は4分にCKからメンデスがファーサイドでヘディングシュートを沈め、幸先よく先制に成功する。
こうなると千葉の勢いは収まらない。20分にはルーズボールの反応で勝ったドゥドゥがゴールネットを揺らして追加点を奪うと、29分には相手陣内でパスをカットしたところから呉屋大翔が鋭く反応してPKを奪取。これを呉屋がしっかりと決めて前半のうちに3点を奪ってみせた。
後半になっても大きく流れは変わらず。49分に呉屋がさらに追加点を奪取すると、53分には岡山の高橋諒が退場処分を受けることに。数的不利になった岡山を尻目に、千葉は68分に小森飛絢が5点目を奪って試合の大勢を決めた。これで千葉は怒涛の7連勝。4位の東京Vとの差を「2」に縮め、自動昇格圏となる磐田との差も「5」となっている。
また、残留争いでも動きがあった。今節は20位・レノファ山口FCと21位・ツエーゲン金沢が直接対決。試合は一進一退で進んだ中、16分にCKの流れから最後はキム・ボムヨンがゴールに押し込み、山口が先制した。これでペースを掴むと、22分には梅木翼が相手DFを股抜きでかわし、そのまま右足を振り抜いてゴールを奪取。山口が一気にリードを広げた。
後半に入り選手交代で変化を促した金沢は46分に加藤潤也がワンツーで抜け出したところから1点を返して見せる。だが、53分に山口がこの試合2点目となる梅木のゴールで突き放しに成功。その後、金沢の反撃を1点に抑え、最後は3-2で逃げ切った。この勝利で山口は金沢との勝ち点差を「9」に広げ、金沢にとっては残留が遠くなる厳しい敗戦となった。
■J2リーグ第37節 結果
仙台 1-0 熊本
藤枝 2-0 清水
甲府 2-1 水戸
大分 0-1 大宮
山形 0-1 徳島
栃木 1-2 秋田
町田 2-3 いわき
磐田 1-0 長崎
岡山 0-5 千葉
山口 3-2 金沢
群馬 0-0 東京V
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