最終節となったJ2では、自動昇格争いとプレーオフ圏内を争う中で大きなドラマがあった。
まずは自動昇格を争う3チームの争い。2位の清水エスパルスを3位のジュビロ磐田と4位の東京ヴェルディが勝ち点1差で追う状況。磐田と東京Vは得失点に少し開きがあったが、どこが昇格するかわからない状況で最終節を迎えた。
勝てば文句なしで自動昇格が決まる清水は、敵地で水戸ホーリーホックと対戦。前節、水戸が磐田に5-0で勝利したことを考えれば、優位性は高いと思われた。だが、自分たちで決められるプレッシャーか、清水は序盤から足が重く水戸の猛攻を受ける形に。スコアレスで折り返すことはできたが、62分に自陣のビルドアップでミスが生まれると、杉浦文哉からのクロスを安藤瑞季にアタ亜で押し込まれ、水戸に先制を許す展開となった。
反撃に出る清水の攻撃。厚みのある攻撃を展開していくと、ついに81分、山原怜音のクロスをチアゴ・サンタナが頭で合わせて同点。ゲーム終盤に試合を振り出しに戻した。だが、反撃もここまで。最後のところで水戸のディフェンスを崩すことができず、そのまま試合は終了。清水の昇格は他会場の結果を待つことになった。
清水が引き分け、東京Vが大宮アルディージャを2-0で勝利した中、昇格争いに終止符を打ったのは3位の磐田だ。
敵地で栃木SCと対戦した磐田は、清水同様に先制点を奪われる苦しい展開を強いられてしまった。それでも、一つの失点に焦ることなく、もう一度自分たちの戦いを繰り出していく。すると、41分にはショートコーナーの流れからドゥドゥがミドルシュート。これが相手DFにディフレクトしながらゴールへと吸い込まれ、磐田が試合を振り出しに戻して後半へと折り返した。
後半は勝利のために序盤から磐田が主導権を握りながら攻勢をかける。そして、迎えた61分だった。素早い攻撃の中、左からのクロスを松本昌也が頭から飛び込みゴールネットを揺らすことに成功。ついに逆転した。これでリードを手にした磐田はゲームをうまくコントロール。危ない場面でも集中した固い守備で跳ね返し、そのまま試合終了のホイッスルを聞いた。他会場の結果により磐田は逆転での2位が確定し、J1昇格が決定した。また、清水と東京VはJ1昇格プレーオフに回ることになった。
プレーオフ圏内の争いでは、4連勝中のモンテディオ山形と9戦無敗のヴァンフォーレ甲府が直接対決。J1昇格プレーオフの最後の1枠を巡る激戦となった。
試合は序盤から山形が攻勢。チアゴ・アウベスの能力を駆使しうながら相手陣内へと攻撃を仕掛けていった。しかし、先制点は甲府に生まれる。スコアレスで折り返した後半、ペナルティーエリア内に入り込んだ三平和司がGKとの交錯でPKを獲得。これを59分にクリスティアーノが決めて先制した。
苦しい状況に追い込まれた山形だが、ここから選手交代を駆使してギアをアップ。すると82分、スルーパスを受けた小野雅史がペナルティーエリア内で倒されてPKを獲得。これを途中出場の宮城天がきっちりと決めて試合を振り出しに戻した。
そして劇的なドラマは後半アディショナルタイムに待っていた。90+2分、山形は素早い攻撃を見せると、最後は南秀仁のクロスにデラトーレが合わせてゴールをゲット。土壇場で逆転に成功した。そのままうまく時間を使って試合終了。山形は5連勝でプレーオフ進出を決めた。
■J2リーグ第42節 結果
仙台 1-3 町田
秋田 1-1 徳島
山形 2-1 甲府
水戸 1-1 清水
栃木 1-2 磐田
大宮 0-2 東京V
千葉 1-3 長崎
金沢 1-1 岡山
藤枝 2-4 いわき
熊本 3-1 山口
大分 2-1 群馬
関連記事
● 【動画】解説者3人が優勝予想に上げたチームは？「コメンタリーズミーティング」で優勝争いを徹底討論 ｜ やべっちスタジアム
DAZNについて
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信！今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは？
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは？