F1で通算8勝を挙げ、明るい性格で多くのファンに愛されたドライバーの一人であるダニエル・リカルドが、自身の輝かしいキャリアに幕を閉じる心境を告白した。ラジオ番組『DRIVE with Jim Farley』でリカルドが語った言葉を『F1』公式が伝えている。
1989年生まれのリカルドはオーストラリア出身のドライバーで、2011年にHRTからF1デビュー。トロロッソ、レッドブル、ルノー、マクラーレン、アルファタウリ(元トロロッソ、現レーシングブルズ)と渡り歩き、258レースに参戦した。3度のポールポジション、8度の優勝歴を誇る。
マクラーレン時代2シーズン戦うも、僚友ランド・ノリスに比べて劣勢の状態が続いた。当時のことをリカルドはこう振り返った。
「一度失ったものは、ほとんど取り戻せないものだと分かっている。だから2022年はマクラーレン2年目でかなり苦戦したので、解雇されてしまった。2023年はシートがない状態でスタートしたので、”これが最後なのか?もう諦めるべきなのか?”と思った」
「でも、自分の中にはまだ燃えるような情熱が残っていることは分かっていたんだ。だからこそ、鏡の中の自分を見つめて”周りの人が何を言おうと気にしないで。自分が本当に欲しいものは何?”と問いかける必要があったのさ」
「できる限り個人的なものにしようと努めたけれど、それでも両親や家族から意見を言われることもあるよ。でも最終的には、自分の内なる情熱が消えないように最善を尽くしたんだ。それで2023年、シーズンの途中で再びシートを手にして、意欲を取り戻したんだ」
リカルドは、2023年途中にアルファタウリ(現レーシングブルズ)から電撃復帰を果たして以降、かつて所属したレッドブルのシートへの返り咲きを目標に掲げていた。しかし、その“おとぎ話のような結末”が叶わないと悟ったことが、引退を受け入れる大きな転換点になったという。
Red Bull Content Pool
「もしそれが不可能だと分かったのなら、他に何を成し遂げようというのか。僕はただの“一人のドライバー”としてそこにいたくはなかったんだ」
2023年にリカルドがアルファタウリ(旧トロロッソ)へと出戻りになった理由について、当時のレッドブル代表クリスチャン・ホーナー氏は「我々には多くのスポンサーやパートナーシップがいて、そのイベントに参加したり、ファンの前でデモランを行ったり、握手など交流したりする。マックス(フェルスタッペン)はそれに参加するのが大嫌いみたいだからね。こういったイベントでも明るく振る舞うリカルドはその役割を担う点でも大きかった」と発言。
ホーナー氏は「ただ、マクラーレン(2021年~2022年)で悪い癖がついたみたいで、それがなかなか抜けなかったみたいだ。2023年の夏にはシルバーストンでテストをして、十分なポテンシャルを示したんだ。当時、ニック・デ・フリースがアルファタウリで苦戦していて、ダニエルを起用することにした」と公言しており、8度の優勝歴を持つリカルドへ信頼を寄せていた。
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だがリカルドはアルファタウリ、レーシングブルズで思った通りの成果を示すことができなかった。復帰後のパフォーマンスについても冷静に分析している。この間、2023年、2024年と僚友が角田裕毅であったことは、日本のF1ファンにとっても記憶に新しい。リカルドは全力を尽くしたことを強調した上で、結果が伴わなかった現実を真摯に受け止めている。
「自分の中にまだ何かがあると感じていたし、それを証明するために戻ってきた。ただ、2戦目か3戦目で手を骨折してしまったんだ。大した事故じゃなかったけれど、何レースか欠場することになってしまった」
「確か10週間くらい休んだと思う。長年レースをやってきたのにこんな些細な事故で怪我をしたなんて、何か不吉な予兆なのか、今のうちに引退した方がいいのかなど、いろんなことを考えたよ」
「でもまだやり残したことがあったし、それをやり遂げようとした。F1でさらに1年間戦ったけれど、最終的には解雇されてしまったんだ」
2024年のシンガポールGP終了後、レーシングブルズはリカルドがチームから離脱し、リアム・ローソンがレギュラードライバーに昇格すると発表した。
「それが当時の現実だった。その数年で2度もチームから解雇されたという事実により、精神的にかなり疲弊していたよ。全身全霊を注ぎ込んでいたので、本当に疲れ果てていたんだ」
「今になって振り返ってみると、チームが自分の代わりに決断し、宣告してくれたことに感謝している。もし自分で”もう終わりだ”と決めることになっていたら、もっと辛かっただろうから」
「自分にとってはそれほど大きな問題ではなかったよ。あのレベルで高いパフォーマンスを発揮するのが難しくなっていたことは自分でも分かっていたからね。フェルナンド(アロンソ)のようなドライバーは、F1で40代になっても高いレベルで戦っている。何らかの理由で自分は少し衰えてしまったということなんだろう。それを認めるのは簡単なことではないけれど、そういうことなんだと思う。それで良いんだ」
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オーストラリア人ドライバーはキャリアの最後について、こう回顧した。
「自分にとって状況が厳しくなってきていることは分かっていた。誇りに思える結果を出すためには、本当に深く掘り下げなければならなかったんだ。シートを失ってからしばらくは冷静に自分のキャリアを振り返っていた。それを受け入れるための時間をたっぷりと自分に与えていたんだよ」
リカルドのF1キャリアは14シーズンに及び、多くのファンを魅了し続けてきた。自身の歩みを振り返り、感謝の言葉を口にしている。
「浮き沈みはあったけれど、最後には全力を出し切ったと言い切れる。結果として望んでいた形にはならなかったかもしれない。でも、もし今日が最後だとしても、僕は自分を誇りに思えるよ」
「8つのグランプリで勝ち、何度も表彰台に立った。F1という世界でこれほど長く走り続けられたことは、本当に幸運なことだったと思う。250戦以上(※通算258戦)を戦い、夢のような時間を過ごせた。今はただ、この旅を支えてくれたすべての人に感謝しているんだ」
常に笑顔を絶やさず、アグレッシブなオーバーテイクで一時代を築いたリカルド。彼は“エース”としての返り咲きは叶わなかったものの、その引き際において、グランプリウィナーらしい潔さと誇り高い精神を失うことはなかったようだ。
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| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月6日(金) ~7日(土) | 3月8日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月13日(金) ~14日(土) | 3月15日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 3月27日(金) ~ 28日(土) | 3月29日(日) |
| 第4戦 | マイアミGP | 5月1日(金) ~ 2日(土) | 5月3日(日) |
| 第5戦 | カナダGP | 5月22日(金) ~ 23日(土) | 5月24日(日) |
| 第6戦 | モナコGP | 6月5日(金) ~ 6日(土) | 6月7日(日) |
| 第7戦 | バルセロナ・カタルーニャGP | 6月12日(金) ~ 13日(土) | 6月14日(日) |
| 第8戦 | オーストリアGP | 6月26日(金) ~ 27日(土) | 6月28日(日) |
| 第9戦 | イギリスGP | 7月3日(金) ~ 4日(土) | 7月5日(日) |
| 第10戦 | ベルギーGP | 7月17日(金) ~ 18日(土) | 7月19日(日) |
| 第11戦 | ハンガリーGP | 7月24日(金) ~ 25日(土) | 7月26日(日) |
| 第12戦 | オランダGP | 8月21日(金) ~ 22日(土) | 8月23日(日) |
| 第13戦 | イタリアGP | 9月4日(金) ~ 5日(土) | 9月6日(日) |
| 第14戦 | スペインGP | 9月11日(金) ~ 12日(土) | 9月13日(日) |
| 第15戦 | アゼルバイジャンGP | 9月24日(木) ~ 25日(金) | 9月26日(土) |
| 第16戦 | シンガポールGP | 10月9日(金) ~ 10日(土) | 10月11日(日) |
| 第17戦 | アメリカGP | 10月23日(金) ~ 24日(土) | 10月25日(日) |
| 第18戦 | メキシコGP | 10月30日(金) ~ 31日(土) | 11月1日(日) |
| 第19戦 | サンパウロGP | 11月6日(金) ~ 7日(土) | 11月8日(日) |
| 第20戦 | ラスベガスGP | 11月19日(木) ~ 20日(金) | 11月21日(土) |
| 第21戦 | カタールGP | 11月27日(金) ~ 28日(土) | 11月29日(日) |
| 第22戦 | アブダビGP | 12月4日(金) ~ 5日(土) | 12月6日(日) |