ハースの小松礼雄代表が、自チームのオリヴァー・ベアマン、エステバン・オコンについて言及した。
『DAZN』のF1中継で解説を務めるレーシングドライバーの中野信治氏、実況担当のサッシャ氏は、シンガポールGPにおいて現地から公式セッションを生中継した。その現地シンガポールのパドック内で、ハースの小松代表を直撃。インタビューの様子は『DAZN』の『WEDNESDAY F1 TIME #30』で公開されている。
小松代表はベアマンの才能を高く評価していると明かした。
「基本的にオリー(ベアマンの愛称)はどんなクルマでも乗れちゃうんですよ。だからすごい」
「自分でアダプト(適応)していると分からずにアダプトしているタイプ。僕が(ベアマンに対して)言うのは“もっとダメ出ししろ”と。そうじゃないとクルマを良くできないから。そうじゃないと絶対的なパフォーマンスが上がらない」
DAZN
マシンを乗りこなすという点で、ベアマンの許容範囲が広い点も特徴とのこと。
「ベアマンはパフォーマンスが下のクルマでも限界を出せるし、上のクルマでも出せる。(僚友の)エステバン(オコン)は上に揃っていないとパフォーマンスを全部出せない」」
「だから(マシンに対する)懐はオリーのほうが(オコンよりも)広い」
ただ、その資質は表裏一体でチームとしてはベアマンの“安定感”については悩ましい点もあるという。
「悪い言い方をしちゃえば(ベアマンにはマシンコントロールの繊細な)感覚が無いわけですよ」
2024年までハースでともに戦ったベテランドイツ人ドライバーの例も挙げ「ニコ(ヒュルケンベルグ)はすごく繊細なんです。これ以上いったらリアが出てくる(グリップを失う)と(ヒュルケンベルグなら)感じるところで、オリーは感じない」と続けた。
「良い面もあるけど、悪い面もある。スパ(フランコルシャン/ベルギーGP)もそうだったけど、ターン14でクラッシュしたんです。ターン13まではむちゃくちゃ速いわけですよ。何の警告もなくクラッシュした」
「でもコーナーの進入速度を(データ上で)見たら明らかに速すぎるわけです。(ベアマンは)感じないわけですよね。ここがギリギリだなって。エステバンやニコはもっと(繊細に限界点を)感じるわけです」
Getty Images
マシンの限界を引き出しながらも、その一線を超えてしまうこともある模様。
「ニコはエステバンよりも(さらに幅広く)適応できるから、しっくりこなくても走ることができる。エステバンはしっくりこないとなかなか走ることができない」
「でもオリーの場合はクラッシュして初めて“なんでクラッシュしたんだ?”になるんです。でもデータを見ると“お前、恐ろしいスピードだよこれ? フェラーリよりも突っ込んでるよ”って。“あっ!”ってそこで気づくわけです」
小松代表はベアマンがクラッシュしてしまうケースが多く、それが悩みのタネになっている一方で「でもそれで1周まとめた時は誰も敵わない」と、潜在能力とハマった時の速さは突出していると強調した。
Getty Images
中野信治氏が“スピードセンスがあるってことですね”と聞くと、小松氏はこう返答する。
「昨年のサンパウロGPで(ベアマンは)ニコより予選が上だったじゃないですか。あれは1周まとめたのがうまくいった例」
2024年のサンパウロGPは、ケビン・マグヌッセンが体調不良のため、リザーブのベアマンが突如参戦することに。ベアマンにとってはフェラーリでのサウジアラビアGP、ハースでのアゼルバイジャンGPに続く、F1キャリア3戦目だった。
同予選は、雨のために土曜午後から日曜午前にスライドとなったが、日曜の午前も雨でウェットコンディションと、難しい走行条件だった。
そんな中、予選でベアマン17番手(1:31.229)、ヒュルケンベルグ19番手(1:31.623)と、F1キャリア3戦目のベアマンは百戦錬磨のドイツ人ドライバーを0.394秒上回った。
2010年からF1で戦い続けているヒュルケンベルグも、若手ベアマンの走りには驚愕していたようだ。小松代表はこう明かす。
「ニコは(ベアマンのデータを見て)“本当にありえない”と言っていた。“俺がコンマ3秒つけるべき。相手はルーキーだから。俺の予選ラップはこんな進入速度じゃこれ以上いけないと思ってしまう。でもあいつ(ベアマン)はこれを感じてないから、こんなスピードが出せるんだ”と言っていたけど、それはニコにはできないことなんです」
Red Bull Content Pool
「だから1周まとめられたらそうなるんですけど、(ベアマンの攻め方は)常にクラッシュの一歩手前なんです。だから安定して結果を出せない」
小松代表は天才肌であるベアマンのアグレッシブさは最大の武器であると述べつつ、表裏一体で不安定なところが改善点だと見解を示した。
先日のアメリカGPでベアマンは複数回角田裕毅とバトルを繰り広げ、34ラップのターン15では角田のイン側を突こうとしてスペースがなく失敗。グラスにタイヤを乗り上げてスピンしてしまうという場面があった。前述の言葉“なんでクラッシュしたんだ?”となり得る、あわやのケースだったと言える。
小松代表は表に出てこないチームの内部データを把握している。それだけにベアマンについてはマシンの限界を引き出すことに長けた一方、アグレッシブに攻め過ぎる点は“玉に瑕”と見ているようだ。
(C)DMM.com
DAZNで配信されるプロ野球は、DMMプレミアムとDAZN Standardがセットになった『DMM×DAZNホーダイ』でも視聴することができる。
通常DMMプレミアムとDAZNを別々に契約すると月額4,750円(税込)かかるところ、『DMM×DAZNホーダイ』なら月々1,270円分お得な月額3,480円(税込)で2サービスを楽しむことができる。
なお、DAZNのスタンダードプランからの切り替えも可能(一部は不可)なので、まずは公式サイトをチェックしてみてほしい。
▶【DMM×DAZNホーダイがお得】今すぐ公式サイトから登録
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |