2024シーズンのF1は24戦で行われ、同一シーズンにおける過去最多のレース数となった。
現行レギュレーション最終シーズンとなる2025年は各チーム、及びパワーユニットメーカーは早くも新規定の2026年に向けて注力している。
前年に続き、2025年も過去最多タイの全24戦となる見通し。
2025年のF1は第19戦アメリカGP~第22戦ラスベガスGPまで続いた南北アメリカラウンドを終え、中東のラスト2戦、カタールGPとアブダビGPを残すのみとなった。
第22戦ラスベガスGPは、現地時間木曜の公式セッション初日から雨混じりの天候となり、低温の気候も相まってタイヤのロングランデータが収集できない展開が続く。
予選でも雨で乱戦となる中、ランド・ノリスがポールポジションを獲得し、マックス・フェルスタッペンがそれに続く2番グリッドとなった。
アメリカ時間土曜日開催の決勝では、スタート直後のターン1でノリスがフェルスタッペンのラインを潰しに行くも、ターン1でノリスはオーバーラン。フェルスタッペンはこのチャンスを逃さず、トップに浮上してターン2へと抜けていった。
このレースは結局フェルスタッペンがレースリーダーであり続け、独走状態で今季6勝目を飾った。
そして決勝レース終了後には大きなトピックが舞い込んだ。レース後の車検を受けた結果、マクラーレン2台のマシンはスキッドブロックが規定よりも削れていたことから、失格処分となった。
ノリスの2位、オスカー・ピアストリの4位はそろってDSQとなったため、ノーポイントに。これで今季のドライバーズポイントは首位ノリス(390点)、2位ピアストリ(366点/7勝)、3位フェルスタッペン(366点/6勝)と、ノリスから24点差でピアストリとフェルスタッペンが並ぶ事態となっている。
マクラーレン勢がラスベガスでまさかのノーポイントになり、チャンピオンシップ三つ巴の争いはより混戦模様となった。第15戦オランダGP終了時点でフェルスタッペンと首位ピアストリの差が104点だったことを考えると、その後の7レースで王者が見せた巻き返しは、驚異的としか言いようがないだろう。
終盤3戦はトリプルヘッダー。ラスベガスGPを終えたばかりだが、間髪入れず開催されるカタールGPはスプリントフォーマットとなる。6戦あるスプリントの6度目、今季最後のスプリント。
このスプリントフォーマットではフェルスタッペンが2021年の開始から通算13勝をマークするなど、他の追随を許さないほど圧倒的な強さを示している。王者にとっては逆転での5年連続ドライバーズチャンピオンに向けて、このカタールGPは可能な限りのポイントを手にしたいところ。
一方でノリスとピアストリも初の王座に向けて、ロサイルでは勝利が必須となる。ノリスがこのカタールでしっかり結果を示した場合、総合2位とのポイント差が26点以上に開く可能性も十分にある。その場合は最終戦アブダビGPを前にして、ノリス初戴冠がこのカタールGPで決まるかもしれない。
今回はFPが金曜日の60分しかないスプリントフォーマットということもあり、各チームは金曜時点で持ち込みのセットアップがどこまでハマるかが躍進のカギとなる。そして2025年のカタールGP決勝については、1つのタイヤで25周までしか走れないという特別ルールが設けられた。決勝は57ラップあるため各ドライバーは最低でも2度のピットインが不可避となり、第3スティントに突入することが確定。各チームは金曜日から土曜日にかけて、各コンパウンドの周回数の最適解を見つける必要があり、ピットインのタイミングもポジション上下に大きく作用することになりそうだ。
ノリスがカタールでの週末を通してライバルよりも2ポイント多く手にして初の頂点となるのか。それとも王者が5連覇に向けてさらに差を詰めるのか。もしくは後半戦不調に悩まされた若き実力者ピアストリがここで盛り返すというシナリオも起こり得る。もちろんドライバーズチャンピオンだけでなく、各順位やコンストラクターズ争いという点で、ライバル勢も負けられない。ここ数戦クルーのミスも相まって不運なレースが続く角田裕毅にとっても正念場が続く。
果たして第23戦カタールGPを制するのは誰になるのか。金曜日から激しいライバル争いは見逃せない展開となりそうだ。
また、今回カタールではバクー以来2カ月ぶりの実施となる、残り2ラウンドのみのF2も要注目となる。
Getty Images
2021年にF1初開催となったカタールGPのトラック、ロサイル・インターナショナル・サーキットは、カタールの首都ドーハから約30km北に位置する2004年に建設された比較的新しいサーキットだ。Moto GPなど2輪のレースではおなじみのサーキットだが、F1開催に必要な「グレード1」を保有しており「カタールGP」の舞台に2021年初めて選ばれた。
コースは照明設備を完備しており、2008年にはMoto GP史上初のナイトレースが開催された。カタールGPで決勝はこれまで現地時間17時スタートだったが、高温多湿でドライバーの消耗が懸念されることもあり、2025年は19時スタートに切り替わった。ナイトレースの決勝では照明に煌々と照らされる中、激しいバトルが繰り広げられることだろう。
なお、2021年、2023、2024年と過去に3度開催され、今回が4度目のF1開催となる。カタールでのF1レースは2033年までの長期契約を結んでおり、今後も同トラックでは多くの名勝負を生むことになりそうだ。
| 日時 | 配信内容 | 解説・実況 |
|---|---|---|
| 11月28日(金)22:30~ | フリー走行 | コメンテーター:浅木泰昭 ナビゲーター:英美里 |
| 11月29日(土)2:30~ | スプリント予選 | 解説:柴田久仁夫 実況:サッシャ |
| 11月29日(土)23:00~(配信開始22:20~) | スプリントレース | 解説:笹原右京 実況:サッシャ |
| 11月30日(日)3:00~ | 予選 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
| 12月1日(日)1:00~(配信開始0:00~) | 決勝 | 解説:中野信治 実況:サッシャ |
Getty Images
約1kmのメインストレートが特徴的なロサイル・インターナショナル・サーキット。右コーナーが10、左コーナーが6つで構成された時計回りのレイアウトで、決勝は1周5.418kmのコースを57周で行う。
中高速コーナーが連続する区間は、マシンには高いコーナリング性能が求められる。また路面が粗くグリップレベルが高いことも相まって、ドライバーには激しい横Gが連続して襲いかかり、身体への負荷が大きい。
このコース最大のオーバーテイクポイントは、DRS区間が設置されるメインストレートの先にある1コーナー。セクター3区間からDRS検知ゾーンを通過し、最終のターン16へといかに入っていくのか、駆け引きにも注目したい。ターン1で勝負が決しなくとも、そこからのトラクション重視により、ターン4までもつれるような接戦も大いに見られる。
(C)DMM
DAZNで配信されるプロ野球は、DMMプレミアムとDAZN Standardがセットになった『DMM×DAZNホーダイ』でも視聴することができる。
通常DMMプレミアムとDAZNを別々に契約すると月額4,750円(税込)かかるところ、『DMM×DAZNホーダイ』なら月々1,270円分お得な月額3,480円(税込)で2サービスを楽しむことができる。
なお、DAZNのスタンダードプランからの切り替えも可能(一部は不可)なので、まずは公式サイトをチェックしてみてほしい。
▶【DMM×DAZNホーダイがお得】今すぐ公式サイトから登録
| 料金プラン | 月額料金(税込) | ポイント |
|---|---|---|
| DAZN | 4,200円 | 年間プランがお得 |
| DMM×DAZNホーダイ | 3,480円 | DMMプレミアムとDAZNがセットで月々1,270円割引 |
| DAZN for docomo | 4,200円 | 特典を受ければ実質2,916円まで割引 |
DAZNなら好きなスポーツをいつでも、どこでもライブ中継&見逃し配信!今すぐ下の記事をチェックしよう。
● 【番組表】直近の注目コンテンツは?
● 【お得】DAZNの料金・割引プランは?
Getty Images
2024年のF1第23戦、カタールGP決勝は現地時間2024年12月1日に行われた。
現地ロサイル・インターナショナル・サーキットは気温19℃、路面温度23℃のドライコンディションでレース開始時刻を迎えた。
20名中19人がミディアムを第1スティントに選択。18番グリッドのニコ・ヒュルケンベルグのみがハードを選んだ。
57周のレースがブラックアウトとなり、マックス・フェルスタッペン、ランド・ノリス、ジョージ・ラッセル、チャールズ・ルクレールの順番でターン1へと入っていく。後方ではこのターン1でヒュルケンベルグがタイヤをロックさせ、エステバン・オコンとフランコ・コラピントを巻き込む形でコースアウト。グラベル上でコラピントとオコンが動けず、レースはオープニングラップ中にセーフティーカーとなった。
他にもターン4ではランス・ストロールがブレーキをロックさせ、アレクサンダー・アルボンに当ててスピンを誘発するというケースも起こっている。
14番グリッドからレーススタートの角田裕毅はSCが出るまでに10番手までジャンプアップ。VCARBとしてポイントで争っているケビン・マグヌッセン、ピエール・ガスリーよりも前に出た。
Red Bull Content Pool
5/57周目からローリングスタートでレース再開となり、このターン1飛び込みでフェルナンド・アロンソをパスしてP9にポジションを上げた。後方ではリアム・ローソンがバルテリ・ボッタスを弾くようにスピンし、最後尾まで順位を下げている。
角田は9番手ながら上位8名は4強が占めており、ルイス・ハミルトンにはペース的についていけないものの、クリーンエアでの走行で戦況を進めることとなった。だが10/57周目のターン1~2でマグヌッセンにパスされ、P10にポジションを落とした。
13周目のターン1ではガスリーにかわされ、角田はポイント圏外のP11に。さらに次の14周にはアロンソ、15周目にはチョウ・グァンユ、20周目にはボッタスにオーバーテイクされ、角田はP14まで後退してしまった。
トップのフェルスタッペンがレースを先導し、20周目には2番手ノリスとの差が1.8秒。この2台だけが1分24秒台を連発しながら、事実上の優勝争いを展開。その5.2秒後方に3番手ジョージ・ラッセルと、上位勢は少し間隔がある状況となった。
24/57周目、ラッセルがピットに入ってミディアムからハードにつないだ。他のドライバーは第1スティントのミディアムで粘り続け、折り返しの29/57周目から徐々にピットへと入っていく流れになった。
ホームストレート上ではアレクサンダー・アルボンのミラーが落ちており、その上をボッタスが通過して破片が散乱。
その影響もあり、34周目の途中にハミルトンは左フロントタイヤがパンクしてしまう。サインツも左フロントのバーストにより、ピットへと入った。この直後、35周目の途中でセーフティーカー導入となる。これで第1スティント組はこぞってピットへと入っていった。
ホームストレート上のデブリ除去により、SCはピットレーン通過とアナウンスされる。SC中の順位はトップがフェルスタッペン。以下ノリス、ルクレール、ピアストリ、ペレス、ガスリー、ラッセル、サインツ、チョウ、アロンソ、マグヌッセンと続き、角田は12番手。ほぼ全車がフレッシュタイヤに切り替えた状況で、隊列が一気に狭まっていく。
Red Bull Content Pool
セーフティーカーエンディングとなり、残り18周の40/57周目からローリングスタートで再開となる。この再開直前、ペレスはセクター3区間で突如マシントラブルとなり、ストップしてしまう。
再開後にはターン10手前でヒュルケンベルグがスピンからストップし、レースはここでバーチャルセーフティーカーからの再度セーフティーカーとなった。
このタイミングでVCARB勢はダブルピットストップを敢行。角田とローソンはともにミディアム~ハードからソフトへとチェンジし、隊列の最後尾14-15ながら、終盤の追い上げに懸けることに。
残り15周の43/57周目からローリングスタートで再開。フェルスタッペン、ノリス、ルクレール、ピアストリと続く。だが2番手ノリスにはイエローフラッグ中に速度違反があったとして、10秒のストップ&ゴーペナルティが科されてしまい、これでノリスは優勝争いから脱落となる。マクラーレンのコンストラクターズタイトル確定もこれで事実上最終戦持ち越しとなった。
後方のVCARB勢はソフトでもペースそのものが上がらず、ノリスとハミルトンがペナルティ消化で後方まで下がり、50周目時点で角田12番手、ローソン13番手となった。
トップのフェルスタッペンは、ノリスがポジションを下げてからクルーズ状態でレースを先導し続け、同年9勝目となる57周目のチェッカーを受けた。
2位は6秒差でルクレールが入り、3位ピアストリまでが表彰台に上がった。
Getty Images
4位ラッセル、そして5位には大幅に順位を上げたガスリーが入った。6位サインツ、7位アロンソ、8位チョウとなり、キックザウバーはここで2024年初ポイントとなっている。
9位マグヌッセンと続き、10位にノリス。ノリスはペナルティで不本意なP10となってしまったが、終盤ファステストラップの1点も含めて2ポイントを奪取している。
VCARB勢は最後のソフトチェンジが奏功せず。どのコンパウンドでもレースペースに苦しんだこともあり、角田13位、ローソン14位でフィニッシュしている。
このカタールGPでは首位マクラーレン(640点)よりも2位フェラーリ(619点)のほうが多くポイントを手にしたこともあり、コンストラクターズタイトル決定はアブダビGPまで持ち越しとなった。3位レッドブル(581点)のコンストラクターズタイトルはついえる状況に。
同レースでは5位フィニッシュのガスリーが10ポイントを加えたため、アルピーヌ(59点)はコンストラクターズ6番手を大きく手繰り寄せた。ドライバーズランキングでもガスリー(36点)は角田(30点)を抜いて総合11位に浮上。ノーポイントのVCARB角田はドライバーズ&コンストラクターズ争いで両方とも劣勢になっている。
Getty Images
1/マックス・フェルスタッペン/レッドブル
2/チャールズ・ルクレール/フェラーリ
3/オスカー・ピアストリ/マクラーレン
4/ジョージ・ラッセル/メルセデス
5/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
6/カルロス・サインツ/フェラーリ
7/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン
8/チョウ・グァンユ/キックザウバー
9/ケビン・マグヌッセン/ハース
10/ランド・ノリス/マクラーレン
11/バルテリ・ボッタス/キックザウバー
12/ルイス・ハミルトン/メルセデス
13/角田裕毅/VCARB
14/リアム・ローソン/VCARB
15/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ
-/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース
-/セルジオ・ペレス/レッドブル
-/ランス・ストロール/アストンマーティン
-/フランコ・コラピント/ウィリアムズ
-/エステバン・オコン/アルピーヌ
| レース | フリー走行・予選 | 決勝 | |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | オーストラリアGP | 3月14日(金) ~15日(土) | 3月16日(日) |
| 第2戦 | 中国GP | 3月21日(金) ~22日(土) | 3月23日(日) |
| 第3戦 | 日本GP | 4月4日(金) ~ 5日(土) | 4月6日(日) |
| 第4戦 | バーレーンGP | 4月11日(金) ~ 12日(土) | 4月13日(日) |
| 第5戦 | サウジアラビアGP | 4月18日(金) ~ 19日(土) | 4月20日(日) |
| 第6戦 | マイアミGP | 5月2日(金) ~ 3日(土) | 5月4日(日) |
| 第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5月16日(金) ~ 17日(土) | 5月18日(日) |
| 第8戦 | モナコGP | 5月23日(金) ~ 24日(土) | 5月25日(日) |
| 第9戦 | スペインGP | 5月30日(金) ~ 31日(土) | 6月1日(日) |
| 第10戦 | カナダGP | 6月13日(金) ~ 14日(土) | 6月15日(日) |
| 第11戦 | オーストリアGP | 6月27日(金) ~ 28日(土) | 6月29日(日) |
| 第12戦 | イギリスGP | 7月4日(金) ~ 5日(土) | 7月6日(日) |
| 第13戦 | ベルギーGP | 7月25日(金) ~ 26日(土) | 7月27日(日) |
| 第14戦 | ハンガリーGP | 8月1日(金) ~ 2日(土) | 8月3日(日) |
| 第15戦 | オランダGP | 8月29日(金) ~ 30日(土) | 8月31日(日) |
| 第16戦 | イタリアGP | 9月5日(金) ~ 6日(土) | 9月7日(日) |
| 第17戦 | アゼルバイジャンGP | 9月19日(金) ~ 20日(土) | 9月21日(日) |
| 第18戦 | シンガポールGP | 10月3日(金) ~ 4日(土) | 10月5日(日) |
| 第19戦 | アメリカGP | 10月17日(金) ~ 18日(土) | 10月19日(日) |
| 第20戦 | メキシコGP | 10月24日(金) ~ 25日(土) | 10月26日(日) |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11月7日(金) ~ 8日(土) | 11月9日(日) |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11月20日(木) ~ 21日(金) | 11月22日(土) |
| 第23戦 | カタールGP | 11月28日(金) ~ 29日(土) | 11月30日(日) |
| 第24戦 | アブダビGP | 12月5日(金) ~ 6日(土) | 12月7日(日) |